11/07/23 10:49:47.08 TBEbEF3Z0
「はあ」
その日、グランバニア王女タバサは憂鬱な気分だった。
明日は両親、双子の兄レックスとラインハットへ遊びに行く予定なのだが
ラインハット王子のコリンズに会うと思うとため息が出てくる。
いきなり子分になれと言ったり、断るとすねて帰れと言ったり。
言われたとおり帰ろうとすると今度は泣くぞと言ったり、
わけのわからない行動にタバサは困惑していた。
「どうしたのタバサ?浮かない顔して」
と母親のデボラが話しかけた。
「あ、お母さん。あの・・明日わたし留守番じゃだめ?」
「どうして?何か嫌な事でもあるの?」
「えっと、コリンズ君のことで・・・」
タバサはコリンズのことをデボラに話した。
「ふふ、それはねコリンズ君がタバサにもっと一緒にいてほしいって言ってるのよ」
「え、でも帰れって言われたのも一緒にいたいってことになるの?」
「きっと素直になるのが恥ずかしいのよ。昔ヘンリー王子もそんな感じだったらしいわ。
後でお母さんがそういう場合の話し方を教えてあげる」
「うん、じゃ後でお願いね、お母さん」
後ろにいたリュカがニコニコ笑っているのにデボラが気づいた。
「ちょっと、何にやにやしてるの?」
「いや別に」