マリベルむかつく!!! 19.5at FF
マリベルむかつく!!! 19.5 - 暇つぶし2ch107:名前が無い@ただの名無しのようだ
11/01/29 00:06:28 LOqVFUOY0
 ある夏の午後、マリベルはアルスに呼び出された。
大事な話があるらしい。普段のマリベルなら、そんなものは一笑に付したであろう。
だが、アルスの真剣な表情は、元来困った人を放っては置けない
彼女の優しい気性を揺さぶった。大事な話とは、一体なんなのだろう?
疑問と心配ばかりが渦巻く頭を抱えながら、マリベルはせかせかと歩く。

 と、不意に視界が開けた。広がる青い空と海に輝く日光。
その風景に突き出した緑の岬に、一人の少年が立っている。
少年はマリベルの姿を認めると、のんきに笑顔を浮かべて手を振ってきた。
そこにいたのは、アルスだった。マリベルは傍に駆け寄った。
短い挨拶を交わすと、二人は岬の崖に腰かけた。

「…で、大事な話って、何なのよ?」
 心配ぶりを努めて表に出さないよう、ぶっきらぼうにマリベルは聞いた。
アルスはその質問を聞くと、あの真剣な表情に戻った。
答えようとして開きかけた口をつぐみ、つぐんではまた答えようとし。
そんなアルスの様子がしばらく続いた。マリベルは内心どきどきしながら、
崖の下に伸ばした足をぶらぶらさせたりして、ゆっくりとアルスが答えるのを待った。

 マリベルが足をぶらぶらさせるのにも飽きて、あくびをかみ殺そうとしたその時、
やっとアルスはぽつりと、返事をした。
「…実は僕、好きな人ができたんだ」
その言葉は、今日どの言葉よりもマリベルの心を揺さぶった。
だらんと足を下に下ろし、マリベルはアルスの顔を見た。
アルスは、頬を赤く染めて、それでも真剣な表情で。
マリベルの方を向かず、ただ海を眺めていた。




飽きた。
このあとはマリベルがアルスの好きな人を聞いて
それが自分でないと知ってショックを受けるけど
真剣に恋を成就させたいと悩むアルスを前にして
せめて幼馴染としてでも好きでいてもらいたいということで
自分の気持ちを克服してアルスに恋の後押しをしちゃうっていう、
ちょっとほろ苦くて明るいマリベルちゃんの失恋話にしてほしい。


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