13/04/15 12:56:05.23
『クルーグマン教授の経済学入門』
「みんなが,『アメリカの競争力』とか言ってるのは,ありゃいったい何のことかって?答えはだねえ,
残念ながら要するにそいつら,たいがいは自分が何言ってんだか,まるっきりわかっちゃいないってことよ」
「競争力」という用語を使うとき、ほとんどの人が国を企業と似たものと考え、貿易とは企業間競争を大規模にしたものと考えているだろう。
実業界でとくに一般的で根強い誤解に、同じ業界の企業が競争しているのと同様に、国が互いに競争しているという見方がある。1817年にすでに、リカードがこの誤解を解いている。
経済学入門では、貿易とは競争ではなく、相互に利益をもたらす交換であることを学生に納得させるべきである。もっと基本的な点として、輸出ではなく、輸入が貿易の目的であることを教えるべきである。
…俗流国際経済論(筆者注:国と国との「競争」を主張する論)が幅を利かせているために…悪い概念が良い概念を駆逐している。このような主張をはねつけるように、学生を教育すべきだ。