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新自由主義者サッチャーのイギリスでの評価
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藤原正彦さんが、週刊新潮のコラム『管見妄語「死者へのシャンパン」』で、
先日死去したサッチャーへの評価がイギリスでは二つに分かれていると書いている。
英国病を治した彼女の功績は大きいが、不況を終わらせることは出来なかったし、
地方経済の疲弊や失業者の倍増、格差の拡大はいまも影響が残っていると指摘して、次のように続ける。
サッチャー在任の頃ケンブリッジにいた私は大学人からサッチャー批判をよく耳にした。
左の人は「弱者に残酷」と言い、右の人は「伝統を壊しイギリスをアメリカにしてしまう」と言った。
「弱者に残酷で、伝統を壊し日本をアメリカにしてしまう」と言えば、そのまま竹中平蔵や橋下市長に当てはまる。一言で新自由主義者を実に的確に表現している。
新自由主義とは保守でもリベラルでもない、単なる伝統破壊と弱肉強食の思想なのである。
マーガレット・サッチャーは、生家の家訓であった「質素倹約」「自己責任・自助努力」の精神を色濃く受け継いだという。
これは健全な考え方だ。しかし、それが政治の場で新自由主義と結びついてしまい、
本当の弱者や教育・医療など、守るべきものにまで強要することになる。
新自由主義という毒は英国病の治療には薬として効いたが、
使うべきでないところにもこの毒を薬だと思って使ってしまった。
新自由主義をツールとして使うのではなく、自分の思想信条と結び付けてしまったことが、
政治家としての彼女の大きな間違いだったのではないか。