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田中秀臣「上げ潮派ってなんでしょ?」
2008/10/01
URLリンク(bisista.blogto.jp)
ここまで見てくると、高橋教授や中川氏らの主張はすでに本場のサプライ・サイド経済学の受け売りだ、と定義することは
できない。むしろ「小さな政府」や構造改革の実現のためにはなんでも使う、というプラグマティックな経済思想の一形態
である。しかしこの手法にも限界がある。それはあくまでも目的が構造問題の解消にあり、積極的な財政・金融政策はその
ための一手段にしかすぎないことだろう。そのためか、特にキーになるはずの金融政策の政治的な「改革」が二の次になり、
特に「上げ潮派」が政治的なピークだった安倍政権下ではほぼなにもしなかった。あのとき早々に日本銀行法改正(インフレ
目標などの導入)でもすればよかったと僕は思っている。
もちろん高橋・中川(そしてクライン教授も!)各氏も僕とその点では一緒だろう。しかし政治的な改革スケジュールの中
で金融政策の見直し、つまりは日本銀行法の改正、あるいは政府が主導する形でのインフレ目標や名目経済成長率目標の宣
言などは行われなかった。それは繰り返しになるけれども、「上げ潮派」の政治目的が「小さな政府」の実現にあり、ある
意味で構造改革病に侵されているからにほかならない。