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【米国】止まらない「日本化」―親と同居する若者「ブーメランキッズ」の急増★2
スレリンク(newsplus板)
こうした事情の裏に、若年層を取り巻く雇用環境の劣化があるのは言うまでもない。
『アコーディオンファミリー(多層家族)―ブーメランキッズ、苦悩する親、そして、国際競争力への
ツケ』の著者であり、ジョンズホプキンス大学で教鞭を執る社会学者、キャサリン・S・ニューマン教授
(専門は貧困やワーキングプア)によれば、80年代半ば、米国をはじめ、多くの国でダウンサイジングや
アウトソーシング、非正規労働が増加し、労働法の規制が緩和されたことで、新卒レベルの就職難が始まり、
親の「セーフティーネット化」の必要性が高まった。
若者のブーメラン化は、日本やイタリア、米国など、先進国で広く見られる現象だと、同教授は警鐘を鳴らす。
現在、米国では、20代後半から30代前半の米国人の多くが、生活のために不本意な仕事に就いており、
大学院など、学生に戻る人たちも3分の1に上っている。結婚か子供を持つこと、あるいは、その両方を
先延ばしにする人も、34%に達した。
ニューマン教授が『アコーディオンファミリー』のなかで再三取り上げているのが、日本の同居組の
例だ。若者の経済環境の悪化によるパラサイトシングルの増加は、晩婚化や少子化、不動産市場の
伸び悩みなどに追い打ちをかけ、生産性の減少を招き、国の経済力や国際競争力を低下させる―。
日本を見れば一目瞭然、というわけだ。
移民パワーのおかげで、米国は、まだ人口減の問題は抱えていない。だが、ブーメラン化が進めば、
若者はマイホームを買わなくなり、親の世代のような富も築けず、親の老後の面倒を見れるだけの財力
にも事欠き、もはや自力では中流層としての生活を維持できなくなってしまう。