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日本の景気の落ち込みはなぜ米国より大きいのか-日銀が謎解き
URLリンク(www.bloomberg.co.jp)
日本の生産の落ち込みが米国よりも大きいのは「日米製造業の構造の違いが大きく影響している」
として、次の3点を挙げている。
第1の点は、鉱工業を構成する産業のウエートの違い。
日本は落ち込みの大きい輸送機械(自動車等)、電気機械類(電子部品・デバイス、電気機械、情報通信機械)、
一般機械(設備機械等)の3業種で「全体の約5割を占めている」のに対し、
米国はそれに対応する業種の比率は「2割程度」に過ぎない。
米国では落ち込みの小さい食料品・たばこや鉱業の比率が高くなっているほか、
電力・ガスも指数に含まれている。
第2に、「輸出の大幅減少が影響している」という。
輸送機械など3業種ではウエートだけでなく、生産の落ち込み幅自体も日本の方が大きい。
日本はこれら3業種を中心に、製造業の輸出比率がもともと米国より高く、
近年は新興国・資源国の需要拡大や為替円安を背景に輸出比率はさらに高まっていた。
また、現地在庫の圧縮や為替円高も「日本の輸出にマイナスに作用していると考えられる」という。
第3が需要ショックの波及効果の違い。
輸出が増加すると、その生産に必要な財・サービスの国内取引を通じ次々と
他の製造業の生産を誘発する。
日本は「部品や素材の国内調達比率が高いことから、こうした最終需要の製造業生産に対する誘発力は高い」。
一方、米国は部品調達を輸入に依存する度合いが高く、需要ショックが海外に流出しやすい。
このことは「電子部品・デバイスを中心に品質の高い部品類を多く輸出している日本が、
米国におけるショックの影響を受けやすいことを意味する」(日銀)。
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