銀魂の男女カプについて10at CSALOON
銀魂の男女カプについて10 - 暇つぶし2ch699:マロン名無しさん
12/05/08 01:26:24.60
「おら、いつまで寝てんだ、よ」
 罵声と共に冷たい水をかけられ、意識を引き戻された。
 流れ込んでくる水の隙間から開いた目に、むき出しの自分の足が映り、桂は顔を歪めた。
過去の残滓を拭い、思い出したくもない陵辱の記憶が戻ってくる。
天人を避け、忍び込んだ家の地下で、天人の飼っているらしい異形の生物に体中を嬲られたこと。
気味の悪い触手で散々貫かれ、あろうことか反応し快楽を感じたこと。
全て葬り去ってしまいたい記憶だが、未だ状況は継続中だった。
 桂にとって最悪な形で。

「散々楽しんだみてえじゃねえか、桂小太郎」
 足を撫でられる。途端ぞわっとおぞましさから来る寒気と・・・刺激を感じた。
(なんだこれは・・・体が・・おかしい)
 桂の体は未だ触手の吐き出す体液の催淫効果に侵されていた。
本人が望まざるにかかわらず、僅かな刺激も快感に変換されていく。
「こうして間近で見ると、綺麗な顔をしてるな」
 ずぶ濡れで冷たい床に転がされている桂の傍らに膝をつき、牛のような角のある天人が
桂の細い頤を毛むじゃくらの手で掴み、上げさせる。
喉を指が掠める刺激にすら、熱い吐息が漏れてしまいそうになるが、どうにか理性を
かき寄せて目の前の天人をきつく睨み付けた。
「おお、おっかない顔をする。美人が睨むと怖い怖い」
 桂の虚勢を鼻で笑い、揶揄しながら天人が生ぬるい息を吐きかける。
周りを囲む天人たちもそろって哄笑した。
 桂は目の端で数を数える。5、6、7人。数が多い。
刀はあの気味の悪い生物に嬲られたときに落としてしまった。
この人数を相手に、戦うのはおろか隙をついて逃げるにしても分が悪すぎる。
更に悪いことに、天人を睨みつけるために顔を少し上げることすらひどく体が重く感じた。
あの液体には、何か体を動かなくさせる作用があったのかもしれない。
 捕食のための道具なら、獲物を動けなくさせるものなのだろう。
桂の逡巡を無視して、天人はにやついた顔をより近づけてきた。
「タマには随分かわいがられたみたいじゃないか。
 あんたは随分ヨがっていたから、引き離すのが可哀想だったなあ。
 タマもめずらしく、とても寂しがっていたよ」

700:マロン名無しさん
12/05/08 01:26:47.91
タマというのがあの生物の名前なのだろう。
可愛いのは名前だけだ、と桂は心の中で吐き捨てる。
「代わりにアンタは俺達が可愛がってやるよ」
 べろりと、厚い舌が桂の頬を舐め上げた。今度は純粋な嫌悪で、桂の背に悪寒が走る。
「触るな!下衆が!」
「まだ動けるかい、活きがいいねえ」
 牛のような天人は、緩慢に身を捩ってもがく桂を肩から抱きすくめた。
触手に嬲られた際に着物はほとんど脱げてしまって、かろうじて帯で止まっている状態だった。
その大きく開かれた胸元を、大きな毛だらけの手に撫でさすられる。
「やめろ、離せ!」
「随分滑らかな肌だ、こんなに手触りのいい体はまだヤったことがないな」
「本当か?どれ」
横から別の天人が、太ももに手を差し入れてきた。
「すべすべして気持ちいいな」
「やめろ・・・ッ!嫌だ!」
「ん?どうした党首サマよ。何か当たるなあ」
 股間に手が這いより、勃ちあがり始めている桂の性器を軽くつつく。直接の刺激に、どうにか声は耐えたものの、反射的に桂の体はびくっと震えた。
「おいおい、もう興奮してるのか?」
「盛りでもついてるんじゃないか?」
「嫌だとか言っておいて、勃ててるのか。大した淫乱だな」
 天人たちが口々に桂を揶揄する。 常であれば切り殺してやりたいほどの羞恥を感じていたが、ろくに動かせない体は彼らの手中にあり、
声を耐えているため言葉で反論することも叶わない。
「こんな淫乱な党首様に突っ込んでやらないのは酷だろう」
「じゃあ、俺が最初にいかせてもらうぜ」
 桂を拘束していた腕が離れる。
密着する体温すら刺激に取っていた体は、詰めていた息を吐いて力を少し抜いた。
すでに桂の意識は飛びかけていて、言葉の意味を理解できなかったのだ。
 腕を離した天人は、そのまますんなりと伸びた桂の白く細い足を乱暴に掴みあげる。
「・・なッ!」
 くるりと体を回転され、桂は目を見開いた。目の前に、興奮に目を血走らせた獣の顔がある。
「ほっそい足してんなあ、これで走れるのか」
 天人はもう一方の足も掴んで持ち上げ、Vの形に大きく広げさせた。

701:マロン名無しさん
12/05/08 01:27:11.72
「はなせ!」
 あまりの体勢に、桂は必死に上体を起こして抵抗する。
「まあまあ、そうがっつかなくても逃げねえよ」
 後ろから猪に似た天人が桂のむき出しの肩を、両手で掴んで固定した。
 どうあがいても、逃げられない。
 絶望が桂の胸を満たした。
「しっかり反応してるじゃないか」
 白い足を限界まで開かせて、天人は哂った。
性器の間近に顔があるため、喋るたびに吐き出される息が震える性器に掛かり、もどかしい刺激に体が揺れる。
「ここも、いい感じにほぐれてんな。挿入れてくれって言ってるぜ」
 いきなり蕾に指を突き入れられた。乱暴な行為にも溶け切った体は浅ましく反応し、桂の性器が張り詰める。
「おい、早くしろよ、後がつかえてんだぜ」
 桂を犯す天人の後ろから局部を覗き込んでいる天人が、苛立ったように言う。
「悪い悪い。つい楽しくてな。早速味見をさせてもらうさ」
「生で大丈夫か?俺たちには大した効果はないとはいえ、タマの粘液が残ってるだろ」
「かまわんだろ。少し体が鈍るだけで、こいつを逃がすようなことはない。
 潤滑剤になるし、何より生でないと楽しめないしな」
 牛のような天人は、笑いながらそう返すと、手早く泥に汚れたズボンのチャックを下ろした。
待ちきれないようにぶるんと飛び出してきた巨大な性器に、桂は絶句する。
「いやだ・・・やめろ、そんなもの、入れるな・・ッ」
 必死に頭を振って拒否する桂に、取り囲んでいた天人たちの笑い声が強くなった。
「随分煽ってくれるな、お前は天性の淫売だよ」
「あッ」
 後ろから桂を押さえつけていた天人が、耳の中に舌を差込みながらささやく。
その刺激に思わず仰け反り、意識の反れた途端、蕾に焼けるような熱いものが押し当てられた。
「いやっ・・・・んああああッ!」
 ずん、と半ばまで一息に押し込まれる。
ぎちぎちに嵌められ、広げられた入り口が痛む。
しかし、それを補って余りある快感に桂は喘いだ。
「あうッ・・・ひ、ふぅッ」
 中をかき回され、桂は何度も声を上げさせられた。
羞恥は感じるのに、体が熱くて、息を、声を止められなかった。

702:マロン名無しさん
12/05/08 01:27:28.23
 自分の状況を否定するようにゆるゆると首を振ると、その白い首筋を背後の天人に甘噛みされる。
更に、むき出しの胸で固く芯を持って立ち上がっていた乳首をつままれ、針で突付かれたような鋭い刺激に
また喘ぐ。
どこにも意識の逃げ場がない。
「これは・・・かなり具合がいいな。絞り上げられてるみたいだ」
「おい、早くしろって」
「しかしタマの粘液の効果もあるとしても敏感すぎないか」
「こんなエロい体が男を知らないはずがないだろ。可愛がられ慣れているんだろう」
「随分開発されてんな」
 半ばまで挿しこまれた凶器は、桂の内部を楽しむように緩く動かされる。
緩慢な刺激に散々触手に嬲られた体は暴走し、ぎこちなく細い腰が揺らめく。
もっと奥まで入れて欲しいと言うように。
「おいおい、もっと犯して欲しいってよ」
「娼婦顔負けだ」
 その様を天人に口々にからかわれ、まだ僅かに残っていた桂の矜持は焼けるように痛んだ。
「悪い悪い、今奥まで入れてやるからな」
 ズプッと濡れた音を立てて、天人の醜悪な肉棒が桂の白い尻に根元まで突き入れられた。
「はうッ」
 ずんと脳天まで響く刺激に呻きながらも、桂の体は吸いつくように凶器を飲み込んだ。
そのまま一気に引き抜かれ、また突き込まれる。
身悶えながら桂は突かれる度に仰け反り、よがった。
「くぅうッ・・・・こいつすげぇっ」
「ふ・・・ううぅッ」
5回ほど抜き差しをしたところで、天人が大きく唸り、身震いしながら桂の中に放つ。体内にぶちまけれた異形の者の熱に、桂は絶え入るような声を出した。快楽のためか最後の理性か、一滴透明な涙が頬を伝う。
 ずるりと引き抜かれたものが、どろりと白く糸を引いた。
「はえーよ」
「煩い、お前だってそうもたないぞ。こいつ喘ぐたびにきゅっきゅって締めてきて・・」
「早くどけって、次は俺だ」


703:マロン名無しさん
12/05/08 01:27:50.74
桂は天人に次々と犯された。
何本もの性器で代わる代わる貫かれたそこは赤く腫れ上がり、吐き出された白濁を
絶えず零しながら震えていた。
入り口は開いたままになり、呼吸に合わせて物欲しげに小さく開閉していて、
陵辱を拒むどころか迎え入れているようですらあった。
「入れやすくなったのはいいけどよ・・・ちゃんと締めろよ、オラッ」
「あゥッ」
 腰をつかんで引き上げられ、足が胸につくほど折り曲げられると、真上から天人が乱暴に突きこんでくる。
内臓が押しつぶされて苦しい体勢だが、その苦しさにすら感じてしまい、桂は喘いだ。
 7人いた天人は皆順番に桂を犯し、それでも足りないのか2週目になっている。
いつ果てるともない陵辱に、桂は既に何度も意識を飛ばしていた。
その度に、気絶した体では具合が悪いと無理やり意識を引きずり戻された。
 終わらない快楽に脳を犯され、桂の目は次第に焦点を失っていく。
精神が限界まで追い詰められて、逃避のためかあるはずもない幻影を見た。
「・・銀、時・・・ああっ」
「おい、こいつ男の名前呼んでるぜ」
「すました顔して男を散々くわえ込んでたんだろうな」
 意識があれば、舌を噛み切りたいほど屈辱であろう、天人の揶揄の声も聞こえなかった。
「ぎんとき・・・ん、あッ・・・・・・・もっと」
 意識が朦朧とした桂の目には、自分を犯す醜悪な天人が一番逢いたい男に見えていた。
自ら甘えるように摺り寄り、細い足を天人の腰に絡みつける。
「おっ、大サービスだな」
「!・・・おいおい、中までまた良くなったぜこいつ。
 どういう体してんだ・・・くっ」
 銀時に抱かれている。
そう認識している桂の体は、それまで以上に解れ、もっと欲しいというように挿入れられた性器に絡みついた。
その刺激に耐え切れず、天人が再度吐き出す。
「っつ」
「あああッ」
 中に出される感覚に、桂は身悶えて極まった声を上げた。


704:マロン名無しさん
12/05/08 01:28:03.97
「・・・ハッ、こりゃすげえ拾いモンだ」
 荒く息を吐き、すぐに回復したものを埋め込んだまま、このままもう一度と桂の足を
抱え直した天人の肩を別の天人が掴んだ。
「おい、お前ばかりやるな!か、代われよ!」
「待てよ、もう一回くらい・・・」
「俺はさっきから待ってるんだ」
 天人たちが桂を犯す順番を争っている間も、桂は小刻みに息を吐きながら、
未だ夢の世界にいた。
(去ってなどいなかったのだな、銀時)
 銀時が桂の背を撫で、髪に顔を埋める。
いつも情事のあとはそうしてくれた。
 くすぐったくて、幸せな時間。
(銀時)
「どけよ、俺が・・・ッ」
 桂の足の間にいる男を突き飛ばし、サイのように鼻に角のある天人が、
鼻息も荒く桂に圧し掛かってきた。
 その太い首に、するりと桂の白い腕が回される。
「銀時・・・もうどこにもいかないでくれ・・・・」
 ずっと言えなかった言葉と一緒に、透明な涙が桂の白いもので汚された頬に流れた。
「へっ、飛んでやがる」
 サイのような天人は、桂の下肢を限界まで開くと一気に根元まで挿入した。
「あ――ッ」
「うおっ、こりゃイイ!」
 甲高い声を上げて、桂は銀時だと思っている相手を受け入れる。
縋りつくように首にぎゅっとしがみついた。
気分よくされるがままにしながら、天人は桂の骨ばった肩にむしゃぶりつき、
派手に音を立てながら何度も突き入れた。
その度桂は腰を捻らせて嬌声を上げる。


705:マロン名無しさん
12/05/08 01:28:18.52
その様子を視姦しながら、天人達は顔を見合わせた。
「なあ、こいつどうせ突き出しても、俺たちには金一封くらいだろ?」
「だよなあ、官吏に楽しませるのもしゃくだしな」
「せっかくだからこいつここで飼うっていうのはどうだ?」
「いつでもヤれるようにか?いいな、こんな具合のいい便所を使い捨てるのはちょっと勿体ねえ」
「しかし居ないときはどうする?繋いでおいても逃げるんじゃないか」
「いねえ間はタマに面倒見させとけばいいだろ」
「死んだら上に持ってけばいいな、報奨金かわんねえし」
 桂を性の道具として飼うという提案に、全員が頷いた。
 そんな話も聞こえず、天人に体中を嘗め回されながら桂はまだ幻影を見ていた。
「ぎんとき・・・あアッ、や・・・はあッ」

(お前はいつまで捨てられた男にしがみ付いてんだ?)

 突然、冷たい声が頭に響き、桂は目を見開いた。

 銀時が去っていった日。
桂は1日中、縁側に座って外を眺めていた。
昔のどうでもいいことが、妙に鮮明に頭につ次々に浮かび、消えていった。
目の端で高杉を見たように思うが、はっきりしない。
毒舌家の高杉が、腑抜けのようになっている自分に何も言わないとは考えにくかったから、
あれも過去の幻だったのかもしれない。
 その後の慌しい数日間は、いつも通りに振舞えていたと思う。
銀時の離脱に動揺する志士達を叱咤しまとめる必要があったからだ。
自分が代表なのだから、こういうときこそしっかりしなければ、という使命感と、
やることがあるという責任がどうにか体を動かしてくれた。
 高杉は何も言わなかったが、時々何とも形容しがたい目で俺を見ていた。
 一月経ち、それまで拠点にしていた古い空き家を離れることになった。
荷物をまとめ、痕跡が残っていないか家中を確認している時、ふと足が止まる。
 想いとは不思議なもので、離れがたいと思ったのは銀時と何度も抱き合った部屋でなく、
銀時が去っていった縁側だった。


706:マロン名無しさん
12/05/08 01:28:39.38
そこにしゃがみこんで、板目を撫でる。 ここを最後に銀時が歩いたのだろう。
 不意に、古びて黒光りする床板に、雫が落ちてきた。
雨かと外を見るが、雲ひとつない青空で、自分の目から零れていると知った。
銀時が去ってから、一度も泣いたりしなかったのに。
「お前はいつまで捨てられた男にしがみ付いてんだ?」
 ふいに、後ろから声を掛けられた。 振り返ると、袋に入れた荷物を片手に下げた高杉が、俺を見下ろしていた。
「高杉・・・」
「そうやってしがみ付いても、銀時は帰ってこねぇし、お前はどんどん弱くなるだけだぜ」
「・・しがみ付いてなどいない」
「そんだけ依存しといて、よく言うぜ」
さっさと立てよ、と言うとこちらの返事も待たずに高杉は後ろに屈んできて、 腕を取られて引き上げられた。
「出てくんのが遅い党首サマを皆外で待ってんだ。無理でもしゃんとしたフリをしろ」
 掴まれたところが、妙に痛かったのを覚えている

 高杉は嫌いだ。
 いつも、全てを見透かすように、本当のことを言うから。

 頭に響く声と共に、昔のことが一気に押し寄せて、それに意識を洗い流されるように
桂は我に返った。
 仲間の血に汚れた、おぞましい天人が自分の上で呻きながら腰を振っている。
冷や水を浴びせられたように頭の芯が冷える。
「や・・やめろ、どけ!」
「おい、急に暴れだしたぞ!そっち抑えろ!」
「離せ!」
 掠れていたが、かまわずに声を張り上げ桂は圧し掛かっていた天人を突き飛ばし、もがいた。
周りを囲んで順番を待っていた天人達が慌ててその体を押さえつける。
 体の自由はまだ利かなかったが、桂は天人の手を振り解こうと闇雲に暴れた。
「おい、仕方ねえ、手足折っちまえ」
「いっそ切っちまうか?もったいねえけど」
 天人3人がかりで押さえつけられ、床に磔にされる。 細い腕を取られて捻られ、みしりと嫌な音がした。
「せっかく従順になってたから、あっちこっち使おうと思ってたんだけどな」
「本当に勿体無い」

707:マロン名無しさん
12/05/08 01:28:59.97
「まったくだ、その無駄に細ェ腕にも色々使い道あんだから壊されちゃ困る」

 ふいに聞き覚えのある声が響いて、桂は弾かれたように顔を上げた。
その体の横に、胴から分断された天人の躯が音を立てて落ちる。
「だ、誰だ?!」
「な、お前どこから――ッ」
「答える必要はねえなあ」
 桂もまた、驚愕の顔で見ていた。
戦闘中はぐれたきりなのに、どうしてこんなところにいる?
「・・高杉」
戦闘はあっという間だった。
桂を介して触手の粘液にやられていたこともあってか、動きの鈍い天人達は高杉の敵ではなかった。
桂がどうにか体を起こして、未だ事態を飲み込めず見ているうちに、高杉はあっさりと最後の天人を
袈裟切りにすると、かちんと音を立てて刀を鞘に収める。
 無表情に桂を振り返ると、切り伏せた天人の服を引きちぎり、大股で桂のほうに歩いてきた。
「高杉・・・どうしてここが・・・いや、すまない、助かった」
 全裸で、先ほどまで天人に輪姦されていた、穢れ切った体を見られるのは辛く、
できるだけ体を縮めようとしている桂を、フンと鼻で笑うと、高杉はその正面に乱暴に座り込んだ。
「顔上げろ」
 顔を伏せている桂にそういうと、桂が躊躇っている間に乱暴に顎をとり、顔を上げさせる。
ぐいぐいと、布で顔を拭われ、更に閉じていた足を引かれて開かされ、下肢をやはり乱暴に拭われた。
 咄嗟に抵抗したが、力も入らず、まったく取り合ってもらえない。
散々擦られて腫れ上がり、男の種を零している場所もすべて見られただろう。
羞恥に俯く桂に、高杉は自分の着ていた隊服を着せ、適当に前を留めた。
 天人に掴まれた指跡の残る白い腕を、引き上げて桂を立たせる。
足腰がまったく据わらず、立たされても崩れ落ちそうになる体を、腕を肩の上に通して背負った。
「た、高杉」
「出るぞ、話は後だ」

 外へ出ると、そこは既に真の闇になっていた。
高杉は、あらかじめ調べていたのか迷わず裏に回ると、置いてあった灯油のドラム缶を
蓋を外して建物の中に蹴りこみ、マッチを流れ出た油に放る。 火の道が走り、ごうっと音を立てて建物の奥から火の色が見えた。

708:マロン名無しさん
12/05/08 01:29:22.40
「行くぞ」
 背中の桂を抱え直し、高杉は山道を下っていく。
しばらく経って振り返ると、来た方向に橙色の火柱が見えた。
追っ手は気配一つなく、山には虫の声がするばかりだ。
ひどく疲れていたが、桂は気になっていたことを高杉に尋ねた。
「どうして、俺があそこにいるのがわかった」
「・・・子供が」
「え?」
「お前、子供助けただろう。そいつがお前がこっちのほうに逃げたっつってた。
怖ぇんだろうに、俺見てガタガタ震えながら、お前が天人に追われてるから
助けてくれってよ。こっちつったって山は広いからな。大分手間取った」
 まあ、方向や大体の場所が特定できただけマシか、と高杉は続ける。 子供。山の中で桂に会い、ひどく怯えていたあの少女だろうか。
あんなものを見せたのに、あの子は更に怖い思いをしてまで、自分を助けてくれと告げたのか。
 偉そうに、まるで自分だけが背負い込んだようなことを思って、 自分は何と思い上がっていたのだろう。
 たまらなくなり、桂は高杉の肩に顔を伏せた。
高杉の背が一瞬強張り、すぐ元に戻る。
「・・・・・すまん」
「・・・んだよ、素直すぎて気持ち悪ぃ」
 高杉の背からは、普段あまりしない汗のにおいがした。 靴は泥だらけで、ズボンの裾が破れている。
いつも飄々として、洒落者のように格好をつけているくせに。 山の中を、方向だけで探すのはどれほどのことだろうか。 
 高杉の言葉はいつも通り悪かったけれど、いつもより少し甘い響きを持って桂の胸に染みた。

 いつも状況を正しく捉えてきついところを抉る。
それは、ずっと桂を見ていなければわからないことだ。
 浅はかで、いつも後悔ばかりしている。
そんな俺を、お前はずっと見てくれていたのか。

銀時を忘れることは、生涯ないと思う。自分は割り切りが下手だ。
 けれど、この先どんなことがあったとしても、この時背に揺られながら聞いた、
高杉の早い心臓の音を忘れることもまた、決してないと思う。

例え道が別れる日が来ても。

709:マロン名無しさん
12/05/08 01:29:50.99
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::、 ト-イ〃 /,' ,ィニ、ヾ.、 ヾ.           /' /,ィ:::::ニ、ヽヽ  ヾ、! :! ,'/ :::/!::!:l
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このスレは月詠婆さんに監視されています

710:マロン名無しさん
12/05/08 01:30:14.10
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   /|:::::::::::|    \      /   .|:::::::::::::|
           
              月詠腐


711:マロン名無しさん
12/05/08 01:31:12.70
深く考えて、っていうより生理的嫌悪感じゃないの?

712:マロン名無しさん
12/05/08 01:32:50.13
月詠ババアのフランケン顔に生理的嫌悪

713:マロン名無しさん
12/05/08 01:33:36.85
アニスタからも空知からも見捨てられた顔面崩壊月詠()
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714:マロン名無しさん
12/05/08 01:34:57.28
           /´" ̄⌒`⌒ヽ,,~
            /         ∧   \~
           /    ノー;;;;;;;;' ll ゙;;;;;;; )~
           /   ,/ ,,`ー・- -・-.ミ 
          /   リ    )( ・・)  ゙)
          ~|/   i|   ∵ __⊥_ :.ノ 
            |  |i、    ´ 二,`ノ 
 _c‐-、_,-‐ー-、__ノ人ヾ\゙  ー‐ -イ,_,_,_,_,_,-‐ー-、_,-‐っ_                
 E≡        ~´⌒\::::.              ゞ   ≡∃
  ̄`' ̄~`‐-、__,_   ィ   ,  ヽ  , )   _,、__,-‐'~ ̄`' ̄
           ~`;; ^  ー   '` ー ' ヽ`~
             l              ヽ
            |       ⌒      !
     ,-‐ー- 、__   l      ,,,@,,,      ノ  __, -‐ー- 、
   (      ~⌒              ⌒       )
    \         ヽ ■□■■□■ノ       /
     \   ヽ、     ヽ■□■■□    ,ノ    /
       \    l`ー‐--ー‐■■□■□-ー‐'、   /
        〉  イ     □■□■■    〉  |
        /  ::|               (_ヽ \、
       (。mnノ                `ヽ、_nm
          「月詠みたいになりたい」
            自己投影腐月詠腐

715:マロン名無しさん
12/05/08 01:35:36.72
   自己投影腐月詠腐の末路
           |/|
           |/|
           |/|
        /´" ̄⌒`⌒ヽ,,
       /        ,,;:ミ   ミ
      ミ    ツ''';;;;;;;;' ll ゙;;;;;;; シ
      /   ,/'';;;;;*;;;:;;;;,;;,,*;:;;ミ
     彡   リ::;::;;;(,:;;;*::*;;);;::)
     ミ/   i|,::;;;;;;;:;''⌒);:;;;:;;)
      |  |i'';:;;;;;;::;''⌒);;:;;ノ
      人ヾ\;;:;;;:;;゙ー';:;;ノ- 、
     r―~ここここここここ)''々i
     ! メ   ̄`. ´  ̄`    .ノ
     .'- .ィ          「 , '
.        | :。::   メ :。:: ! i
       ノ #    メ   ヽ、
     , '    ヽζζζ , '  ヽ
 ((  .{ _.ト、   Yl|iY  # ,イ .}  ))
     '、 >.ト.   ' |. '  イノ .ノ
      ' .,,_ ___ ノ-^-`、 ___.... - '
           ,l゙:.:.'i       ブリュブリュッ
       __. ,-'''"::;::;;:‘----,,,,、
      ,i´ :.:o゚。。o゚.:.:.:.:.:.:.:。゚。.:.`'.
      ゙''¬---―''''''゙゙゙''―-┘


716:マロン名無しさん
12/05/08 01:35:57.72
坂田家はいい一家ですね


銀時 ぱぱ やる気がないけど決める時は決める
ヅラたん まま 強くて電波だけど優しい
新八 息子 ツッコミが激しいけど優しい
神楽 娘  たまにDVとツッコミが激しいけど優しい
定春 ペット モフモフして癒される


717:マロン名無しさん
12/05/08 01:36:47.56
ユサユサ。ズッポズッポ。ヌプ、グリュグチュ。パンパン。
「ぁ、んぁ、ゃあ、あ、あぁっ!」
(やぁああああっ!こ、腰動くの、止まらないぃぃっ……!!)
暫くの間、途切れ途切れの喘ぎ声、擦れ合う粘膜とぶつかり合う肌の音、そして結合部から上がる透明な飛沫が、室内に流れる空気と2人の間を満たした。


っく、…ご、御免っ……!銀時、御免っ!!…あ、謝るから、もうっ……!!

「何が?」

薬に急かされた桂が一方的な腰の律動を開始して、どれだけが経っただろうか。
四半刻かも知れないし、もしかしたら5分と経っていなかったかも知れない。
そのどちらでも、桂にとっては永劫続くような長く耐え難い苦しみの時間に感じられた。
ッズッチュ!ズン、ズプッ、ズンッッ!!
(ひっう!!ぅあ、くぅうぅうっ…!?…どうして…っ、中っ、もうずっと擦れてっ…イイの、感じてるの、にっ…!!)
グチュッ!ズプ!ズププッ!!
(……っく、ぅあうっ、…イ、キたいのに、出したいのに、どうして、イけなッ…っあぁ!あ!ンひっ!!……っっ!?)
身も心もグチャグチャにする桂。背に流す漆黒の長髪を振り乱して、卑猥な上下運動を続ける。
端整な顔立ちは恍惚に染まる反面苦痛に歪められ、だらしなく開いた唇の隙間からは常に忙しない息遣いと喘ぎが発せられる。
「んぅ、…う、んふぅ…、う、あぁ…銀時ぃ…っ…」
確かに待ち望んだ行為に没頭しているのに。
必死に腰を揺らめかして、熱い雄の肉に腹の底を削られる快楽を感じているのに。
一向に兆しが訪れない、解放の瞬間。
これならば男を欲する飢餓感に身体を疼かせていた方が数倍もマシだったと、混濁する意識の中、桂は思った。
溜まるだけ溜まって体内をグルグルと巡るだけの放出されない熱と欲望は、ただ悪戯に身を苛むだけの毒で、拷問だった。
「ぁあ、…あ、うぅ…御免っ…銀時っ…御免、なさいっ…っ」
荒い呼吸の合間、桂が向き合う相手へ必死な声で告げた。
眉1つ動かさず。口1つ、手1つ出さずの状態に終始徹して自分を抱く銀時に、……否。
いつまでも頑なに態度を冷やしたまま一向に動こうとしない、自分を抱いてくれない銀時に、御免、御免なさいと、謝罪の言葉を紡いだ。


718:マロン名無しさん
12/05/08 01:37:17.86
今自分がコピペしてる文章をおかあさんに晒すテスト

719:マロン名無しさん
12/05/08 01:37:49.00

                ,,,-'''               '''‐,,,
              ,,-''                    ''-,,
             ,i"                       ゛i,
            ,y'   /   |     ||    |    |     ゛y
            ,i  _/|__/|___| |___|i__|i__  i
           l  |゛::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::      ヽ゛.|
           | |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::            | |
           | |::::::::::::::     :;                 | |
           | |::::::::::::......:::::::...... :;                  | |
.           | |:::::::::::::::l'''"~`'li,- i:::::     / i',il'"~`''li     | |
           | |:::::::::::::::i , ・  ,i!..ノ;;::::::    i::::il、 ・  ,|!:    |  |
           | |:::::::::::/'''`゛=='" /::;;:::     ;;;::::`''=='",,      |  |
          | |:::::::::::}     (;;;;●   ● )::::::::         |  |
          | |::::::::::::{    /;;::::::i:::::..  i   i:::::        |  |
          | |:::::::::::::}   /;;::::;;i;;;;;;;;;;;,,,,,l    i::         |  |
          | |::::::::::::::{   i::::::/::::::::::::::::: ゛'、  i.         |  |
      _,,,r-┴、::;;;;ヽ、::::::::::::::::::::::::::               ;;;:::::-‐-、
     / 、  、 ヽヽ-,;;;゛ヽ、::::::::::::::::::::::::::            ,,,イr/´/ ,r  ゛'ヽ、
  ̄ ̄\,,,ヽ、,,i、,,,i、ノ' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(,,しL,/,,,r'~,,,-‐

          ツ、ツッキーがのぶたすに負けるなんて

720:マロン名無しさん
12/05/08 01:38:15.32
>>718
?????

721:マロン名無しさん
12/05/08 01:38:45.18
    ´/|iiilllllllll;;;;;;;`ヽ
    /iiilll::::::::::::::::;;;::::::llliil
  /iiiiiiillii:::::Y///;;;  :::;;iiilllliillヽ
 /iiilliill//        \;;;:iilllliilヽ
 |iilllliilll  ::::::::::  ||| ::::::::  ∥iilliil
 |iililliill >-=・=- ;; ;; -=・=-< lliilliill    __
 |iiiiillllll  ____:ノ:::|  | ヽ____   liiiilii|  r<r,.\
  |iilliiliゝ_   ノ/  ゝヽ   iiiliiillソ _/ヽニヾノ,}
  |iiiliillliil  ノ   ̄v ̄ ヾ lilllllノ/ ` ,,/
  ヾiiilllllノ  <=======ゞ ノ /   /
   ` ̄ ̄ ヽ=====ノ ノ/   /
      }   ` '' ー "´\ /
     /       /⌒ヽヽ、
     |   \__,,/  ,,' |  ヽ、    .。::・。゚:゜゚。*::。.
     \  '´  __,/(,ノ!   (3 。:*゚。::・。*:。゚:+゚*:。:゚:+:。.
       \_  _∠,,_  _人_,ノ     ゚:*。・゚+:゚*:。:゚・:。:゚
        | ̄    ̄    /
       月詠腐の正体

722:マロン名無しさん
12/05/08 01:39:15.73
      /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::人:::::::::::ヽ
     /:::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::/  ヽ、:::::::ヽ
     |:::::::::::@ヽ-------‐‐'′、 ,   ヽ::::::::|
    |::::::::::/  u    肉   ´`    .|:::::::::|
    |:::::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ===/ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ|:::::::::|   
   |::::::=ロ  -=・=-  |,  |  -=・=-  ロ=::::::|   
    |::::::::/ヽ      /ノ  ヽ      /ヽ::::::::|   
   |:::::/  `─ '''''    '''''── ` 丶:::|  
   |:::ノ      (●),   、(●)、   U  |::| ツッキー
   |::|        ,,ノ(、_, )ヽ、,,        .|::| 
   |::| u       ´トェェェイ`         .|::|   
   |::|.         |,r-r-|          |:::|
   |::::\      ー `ニニ´‐        /::::| 
   \::::::\     _- ̄ ̄-_       /:::::/
     |Ξ|~ \             / ~|Ξ|
    /::::::ヽ/|\_______/|\ /:::::::ヽ
    |::::::::::|  \         /  |::::::::::::|
   /|:::::::::::|    \      /    |::::::::::::|\


723:マロン名無しさん
12/05/08 01:40:08.79
   /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ⌒ヽ    _____
   /       /i \   ヽ  |_____ \□ □
  / | /////.∧ | | | | ∧ |\、       / /   _____
  | | |-| |〔 =○=.〕-〔=○=〕--ヽ      / /   |_____|
  | .|| ||  `ー'(、●^●,)ー'U∴ヽ     / /
 |  | || ∴∴ ノトェェイヽ∴∴∴l    / /
 .|  | ||∴U∴ ヽ`ー'ノ ∴∴∴/      ̄   (⌒ ⌒ヽ
 | i ゝ ∴∴∴  '⌒ヽ∴∴ ノ     (´⌒  ⌒  ⌒ヾ
 //∧| \__ '、__,ノ_/         ('⌒腐臭⌒   ::⌒  )
    しw/ノ ̄---┴--      (´     )     ::: )
    | (    *≡≡≡≡≡三(´⌒;:   ::⌒`) :;  )
     /  /   ;;;   \     ─┐ヽヽ  |  | ::⌒ )
     / /   /;;;;;\  \   (⌒:: / (⌒`) |  |  ソ
    / / ( ̄);;;.;|;;|;;.\  ( ̄)   ノ ヾ     ノ   ┐
   / ( ノ  (.;:.::;;|.;:.|;.;.: \ノ (         ヽヽ      ┴    ヽヽ
 ⊂- ┘(    ),.;:;.;;-,;:.:;;::.l (    )    ─┐ |  |    ─┐ |  |  |  |
      UUUU.,;:.,:;:;,..;:,.,:;;:;;:UUUU.        /.  |  |       / . |  |  |  |
       ,.;:.,:.,:;.,.,:.,;;:;::;::;:;:;.,;.:,.:;:;:,.:;:.       ノ      ノ  ┐   ノ     ノ     ノ
         ;:.,:;.マン汁,:;.,:                  ┴

      ツ、ツッキーーー!!!


724:マロン名無しさん
12/05/08 01:40:52.50
´            /|iiilllllllll;;;;;;;`ヽ
          /iiilll::::::::::::::::;;;::::::llliil
        /iiiiiiillii:::::Y///;;;  :::;;iiilllliillヽ
       /iiilliill//        \;;;:iilllliilヽ
       |iilllliilll  ::::::::::  ||| ::::::::  ∥iilliil
       |iililliill >-=・=- ;; ;; -=・=-< lliilliill
       |iiiiillllll  ____:ノ:::|  | ヽ____   liiiilii|
        |iilliiliゝ_   ノ/  ゝヽ   iiiliiillソ
        |iiiliillliil  ノ   ̄v ̄ ヾ lilllllノ
        ヾiiilllllノ  <=======ゞ ノ
         ` ̄| \ ヽ=====ノ ノ
        ,r‐''''^¨^⌒ ̄ ̄ ̄ヽ
      ,ノ`,            \
      ノ/             ヽ
     ι.}           λ    )
     ヽ(,.          ノ!   r'
      (           l  .,/
      ノ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,丿へ
     ノ              ,)
     (  ∵ ∧∵    /,,丿
     \,,,,/人\__ノ   /
    (  ) (__)    (   )
    《  l (___)   《 ̄ ̄》
   《__(____)  《____》
    
    月詠が好きです

725:マロン名無しさん
12/05/08 01:42:12.59
――ヌヂュ!
「ん゛んっ!?」
――グッ、ググッ!!ズプズプ、ズッ、ヌプププゥゥッ!!!
「んぁ、あぅっ!?ぁ、ひあ、あっ、ああああああーーーっっ!!!」
――グチュン!!!
完全に沈んだ桂の腰。熱く張り詰めた剛直を飲み込んだ柔らかな尻たぶが、銀時の太腿と密着する。
一際高い嬌声で桂が吠えた。
自身の先端、緩んだ蛇口から出っ放しになっている薄まった白濁が、果たされた挿入に悦んで零すその蜜の量を増やす。
(っっ…ン!ふぁぁあっ!?…、…ぁ、あっ…ぅ、ぁあぁああっ……き、気持ちィィっ!気持ちイイ気持ちイイ気持ちイイっっ!!
銀時の…ふ、太くてっ、お尻、グチュって、ピッタリっ…は、挿入ってぇっ!!か、硬いの奥まで刺さってぇえっっ…!!
…あ、…ふはぁ、ン、…気持ちぃいっ…、…だ、駄目、駄目だ俺ぇっ……、こんなに気持ちぃオチンチン知らないッ…!お尻のウズウズ止まらないッ…!こ、こんなの感じ続けたらぁっ、…俺の身体っ、…頭っ、……おかしくなるううぅっ!!!)
あの茶器に口をつけた時より気が狂う程の熱に悩まされ、敏感に開いてしまっている身体。
どれ程水を取ろうと喉の乾きは癒えなかった。衣服が皮膚を擦れるだけで小さな電流がビリビリと走った。
奥まった部分がずっとずっとむず痒くて、欲しくて、熱い肉塊がメリメリと壁を割って中へ深くへ潜り込んでくる感触を心の底から渇望した。
「っひ、ひぁ、ンんっ…あっ、ああっ、ふぁあぁ、ぅうっ、…ヒ、あぁあっ…っく!!」
漸く叶った結合に過ぎる悦びを感じる桂。両目からボロボロと涙を零した。
泣きながら跨る銀時の腹に手を付いて、夢中になって腰を上下に激しく揺さぶり始める。
ユサユサ。ズッポズッポ。ヌプ、グリュグチュ。パンパン。
「ぁ、んぁ、ゃあ、あ、あぁっ!」
(やぁああああっ!こ、腰動くの、止まらないぃぃっ……!!)
暫くの間、途切れ途切れの喘ぎ声、擦れ合う粘膜とぶつかり合う肌の音、そして結合部から上がる透明な飛沫が、室内に流れる空気と2人の間を満たした。


っく、…ご、御免っ……!銀時、御免っ!!…あ、謝るから、もうっ……!!


726:月詠腐の正体
12/05/08 01:43:54.06
          /:::::::::::::::/ヘ::::::::::::::::::\
          /::::ノ (::::::://∩ヽ、:::::::::::::::ヽ
         /::::::::⌒::::::/./  ヽ l:::::::ノ (:::ヽ
        /:::::::/:::::::::ノ /、,l,t,y l ヽ:::::⌒:::::ヽ
        .l:::::::/ ̄ ̄ノ .ノヽilリ!ノ | ヘ ̄|::::::ヽ
        |=ロイ《:・:》シ )     イ《::・::》ロ=l
   /^ ̄ ̄|::::::|´';、 _ノ.ノ∴)o(∴:ヾ-ン゙`|:::::::| ̄ ̄^\
 /  __|::::::|  / ./  /  `i  ヽ ヽ |:::::::|__  \
 l  /   |::::::| .l  l   /j l|! .i\ } .| |:::::::|   \   l
.mmっ   |::::::|  l  /  |./_-.ー_/| | l .|:::::::|   ιmm
       |::::::|   | ヽ  |::::::::::::::::l./ / /|:::::::|
       |::::::|ヽ  ヽ .ゝ、|::::::::::::U /  .|:::::::|
       |::::::|/\ \ ヘ:::::::::://  /.|::::::::|
       |::::::|   \ `U`、//  /  |::::::::|
       /     /ヘ  \/  /\     ヽ、
       /    /   \   /   \    ヘ
      (    /      U、/      Υ    )
      |   l               l    |
      .|  |                .|   |
       | |               .|  |
      ccccC               Ccccc

727:マロン名無しさん
12/05/08 01:44:26.65
        /:::::::::::::::::::::::人:::::::::::::::::::::::::\
      /:::::::::::::::::::::::::::/ ..ヽ:::::::::::::::::::::::::::ヽ
     /::::::::::::::::::::::::::::/   ヾ:::::::::::::::::::::::::::丶
     |::::::::::::::::::::::::::::/     ヽ::::::::::::::::::::::::::ヽ
    |::::::::::/::::::::::::ノ       ヽ.::::::::::::ヽ:::::::|  ツ、ツッキー
    |:::::::/ ̄ ̄           ̄ ̄ ̄|:::::::|
    |=ロ  ・===-      -===・  ロ=.|
    |:::::|                  .. |::::::|
     |::::::| `                 |::::::|
   (||:::::|        .(。。)       |::::::|)
  ..  |:::::| ∴∴     l l    ..∴∴ |::::::|
  ..  |:::::| ∴∴ _-- ̄`´ ̄--__ ∴∴ |::::::|
    |:::::| ∴∴  -二二二二- ∴∴ |:::::::|
    |:::::|                  |:::::::|
    |:::::::ヽ      -_    _-     ノ::::::::|
    |:::::::::丶       . ̄ ̄    /::::::::::::|
    |::::::::::| \_______/ |::::::::::::::::|




728:月詠腐
12/05/08 01:45:08.80
              γ'⌒ヾ⌒゙ー'"⌒y⌒)
           (⌒;,.:⌒i ノ⌒i γ-,;;:ノ
            (⌒゙;、', i! ,' / / ノ'"
             `ヾ、il l ! | lγ
                | il ! i l !|
      ムッキ━━━| il ! | i l|━━━━!!!!
                | il ! i l !|
               ,ヘ _,.rw,
              .ノ:::Vテー'"::L.
          ._,,.. -=''':::::::::::::::::::::::::::`ヽ、.
        ./:::::::::::u:::::::::人::::::::::u:::::::::::\.
       :/:::::::::ノ(:::::::::::::/ ..ヽ::::::::::::::::::::::::ヽ.
      :/::::U::::::⌒::::::::::/U   ヾ:::::::::ノ(:::::::::::丶.
      :|:::::::::::::::u::::::::::/ 、,l,.,.t,y ヽ::::⌒::::U:::::::ヽ.
      :|::::::::::/::::::::::::ノヽ il リ!ノノ ヽ.:::::::::::::ヽ:::::|:
      :|:::::::/ ̄ ̄、、、ェ_ヘ ::::::::::テ、、、 ̄ ̄ ̄|:::::::|:
      :|=ロ   イ《;。;;;;;》シ l:::::::::::{イ《;;;゚;;》ア  ロ=|:
      :|::::::|  ´';、 _ノ  ノ::::::ヽ ヾーン゙`   |:::::::|:
      :|::::::| u      (_0,_,0_)、 U    .|:::::::|:
      :|::::::|*∵∴ノ  Ul l  \   ∴* |::::::|:
      :|u:::| ∵∴i   -====- 、 ∵∴ .|::::::|:
      :|::::::|    │ 〈┼┼┼┼┼〉    |::::::|:
      :|::::::|   U ! ヾ、_ノ⌒ヽ_,ノ     .|::::::|:
      :|::::::|\    ゝ、:::::::::::  '  U ./´.|::::::|:
      :|::::::|  \____U___/   |:::::::|:
        ̄   /`   ゜     ´\     ̄‘
          / ,へ    丶   ヽ \



729:マロン名無しさん
12/05/08 01:47:29.93
銀時「淫乱だろうが、最低の男娼だろうが、
 どうでもいいんだよ、俺ァ、昔っから
 今も昔も、俺のヅラは何一つ
 変わっちゃいねエエ!!」

730:マロン名無しさん
12/05/08 01:47:58.15
>>729
銀さんに質問です
ヅラたんの尻の穴の締まり具合も変わってないですか?
きゅうきゅう締められてすごく気持ちがよかったので挿入して10秒でイッてしまいました
銀さんの誕生日に銀さんより先にヅラたんの穴を頂きました

731:マロン名無しさん
12/05/08 01:48:30.82
>>730
おまいら白夜叉に殺されるぞあーあ知らね

ささ銀さん、ヅラたんはこちらです
汚い男の精液でぐちょんぐちょんにしといてやりました
あれ銀さんなんか怖い目あああああああああああああああ

732:マロン名無しさん
12/05/08 01:48:51.66
いいな~銀さんが本当羨ましい
ヅラたんのあの顔と体を好きな時にぐちょぐちょにできるなんてさ

733:マロン名無しさん
12/05/08 01:49:10.83
ヅラたんを掻っ攫った銀さん
万事屋に連れ帰ってヅラたんを床に投げ捨て「オイ早くその汚ねー身体洗ってこい」
って冷たく言い放ってた
完全に白夜叉の顔でさすがのヅラたんも顔強張らせて逃げるように風呂に走っていったよ
しばらくしてヅラたん戻って来るなり髪わし掴んで
「なぁ何よあれ?お前なに野郎共に突っ込まれてヨガッてんの?」
とか色々と責め立てて、ヅラたんが弁解する暇もなく壁に身体押さえ付けてチンチンぶち込んでた

734:マロン名無しさん
12/05/08 01:49:25.56
銀さんとヅラニャンまだギシアン続いてるぞ
屋根裏登ってこいお前らも
すごいぞ

735:マロン名無しさん
12/05/08 01:49:43.66
>>734
まだやってんのか
俺が覗き見た時は、たくさんの変態に大量に出されたザー汁流しきれてなくて
まだ尻穴ドロドロしてるヅラたん見てキレた銀さんが
風呂場に引っ張っていってシャワーヘッド尻穴にブチ込んでたよ
ヅラたん泣きわめきながらも射精してたよ
まったくなんて最低の男娼なんだハアハア


736:マロン名無しさん
12/05/08 01:49:56.46
え、俺が見たときは気絶したヅラたんを優しく洗ってあげながら
「このバカが…心配かけさせやがって」ってほっぺとかに
チュッチュしてあげてたよ
やっぱ銀さん優しいなと思ってたらお得意の銀デレだったのか

737:マロン名無しさん
12/05/08 01:50:08.33
頬さんざん叩いておいて気絶したら優しくチュッチュすんのか
銀さんらしいな

まあヅラたんは銀さんに酷いことされる度に感じる変態だから
優しくしてやる必要ないんだがな

738:マロン名無しさん
12/05/08 01:50:26.12
仕事が定時で終わったんで、万事屋の前通ったら
銀さんとヅラたんが階段の影でキスしてたよ

銀さんはヅラたんの耳さわったり、髪さわったり
口だけじゃなくてオデコやほっぺに軽くキスしたり
ラヴラヴモードにモードチェンジしてた

なんか見てるこっちが恥ずかしかったから写メ撮るのも忘れてそそくさと帰ってきた

739:マロン名無しさん
12/05/08 01:50:42.45
さんざんギシアンしまくって満足したんだな
白夜叉モードとヅラたんラブモードは表裏一体だから
解除されるとそうなるのか

……見たいぞ、幸せそうに銀さんに愛されてるヅラたん……
きっとニコニコしててでもちょっと照れくさくて
困っちゃってるんだろうな……

740:マロン名無しさん
12/05/08 01:50:56.18
セクロスの後ヅラたんは銀さんにべったりくっついて寝てた
すげえ幸せそうな顔して寝言で「銀時…ムニャムニャ」言ってた
夢まで銀さんとラブラブしてんのかよヅラたん

741:マロン名無しさん
12/05/08 01:51:06.05
隣でヅラたんにそんなこと言われて銀さん内心ウゼーって思うけど
ぎゅっと抱き締めてあげるよ今日は

742:マロン名無しさん
12/05/08 01:52:36.46
1、攘夷時代に天人もしくは同じ攘夷志士仲間に輪姦され
  身も心もボロボロになった桂たんを慰めてエッチした銀さん
  カラダは淫乱になり複数の男たちと関係を結びながらも
  銀ちゃんとの愛あるエッチに支えられ
  やがて銀時の子を妊娠して銀時と幸せに暮らす

2、初めての相手が銀さんでずっと銀ちゃんとの関係しか結ばず
  銀さん好みのカラダになっている桂たん
  だがある日高杉に監禁レイプされ孕まされてしまう桂たん 
  そんな桂たんでもいいから傍にいて欲しいと告白
  銀時と結婚して幸せに暮らす

どっちのが幸せだろう?


743:マロン名無しさん
12/05/08 01:53:35.41
10歳で銀さんに出会い、12歳で銀さんからオナニーを習って、
14歳で銀さんに処女奪われたヅラたん

744:マロン名無しさん
12/05/08 02:01:32.06
キャラ下げはアンチスレで一人寂しくやってろよ基地

銀魂キャラは恋愛とか想像つかないけど近藤さんやさっちゃんは何か応援したくなる

745:マロン名無しさん
12/05/08 02:04:08.53
>>744
銀桂に嫉妬すんなカス
>>742に答えろよ
つか銀さんと一番似た境遇で似たもの同士お似合いは桂で決定

746:マロン名無しさん
12/05/08 02:06:34.80
結局の所、銀時ハーレムで一番成立の可能性が高いのって誰だろうな
好みうんぬん忘れて自分的にランキングしてみる
1位桂(初期からの幼馴染ヒロインだし女キャラの中でも一番人気あるし細身だし性格一番キレイだしなにやっても汚れないし最近の扱い見てるとまとめてもジャンプ的にも問題無いんじゃないかな)
2位お妙(ビジュアル的に地味ながら第一話から出てるのは大きい、普通のマンガだったらポジション的はかなりあり得る立ち位置。地味ビジュアルと最近とみに影が薄くなってるのが気になる所)
3位神楽(ビジュアル、人気、銀時との関係の深さで行けばダントツだが、30近い保護者の男と10代前半少女の犯罪臭漂うカプはジャンプ的にかなりマイナスなのでこの位置に)
4位さっちゃん(普通のマンガだったらありえないがこのマンガ普通じゃないし、銀時に一番はっきり愛を叫んでるのは彼女だけ。銀時との自然体の掛け合いやたまに見せる乙女要素はギャップ萌え)
5位結野アナ(銀時が愛を叫んでるのは彼女だけ)
6位九兵衛(キャラ人気とビジュアルは大きいものの、出番の少なさと銀時との関係の薄さと本人の嗜好を考えるとかなり無理目かと思う)

番外お登勢(関係の深さも銀時とのお互いの理解度もぶっちぎりだけど戦艦)

747:マロン名無しさん
12/05/08 02:08:13.76
ここはおばちゃんのいとしの高杉の話題ほとんど出ないよw

748:マロン名無しさん
12/05/08 02:09:10.10
つかVIPni頼っても九兵衛にすら負けた不人気月詠婆wwwwwwww

749:マロン名無しさん
12/05/08 02:09:42.08
>>747
銀桂公式だから嫉妬すんなよ負け豚うんこ月詠腐飴

750:マロン名無しさん
12/05/08 02:11:08.59
アンカつけて無いのに高杉好きのおばちゃんって自分のことって分かるんだw

751:マロン名無しさん
12/05/08 02:11:24.57
黒髪ロンゲで幼なじみで主人公の部屋の窓から侵入しちゃうようなウザい系が
そらちの理想のヒロインだなんて全部桂ちゃんに当てはまるね
すっごいやー
月詠腐すっごい涙目顔真っ赤で嫉妬してるねぇ

752:マロン名無しさん
12/05/08 02:12:08.74
空知先生はヅラにゃんに夢見すぎだよぉ

753:マロン名無しさん
12/05/08 02:12:45.38
ヅラにゃんはまじで天使
銀ちゃんがホレてるわけだぜ

754:マロン名無しさん
12/05/08 02:13:06.19
桂たんは空知先生が認めた公式ヒロインだからなぁ~

755:マロン名無しさん
12/05/08 02:13:39.49
ヅラにゃんの場合女体化もあるしなぁ
夫婦でネコにもなっちゃうしぃ
空知=銀さんに愛されてるヅラにゃんへの月詠腐の嫉妬パネェwww

756:マロン名無しさん
12/05/08 02:14:02.42
高杉おばちゃんw

757:マロン名無しさん
12/05/08 02:14:32.30
>>756
月詠おばちゃん涙目顔真っ赤w

758:マロン名無しさん
12/05/08 02:14:40.21
ヅラたんは今頃銀さんと
チョメチョメチョメにゃんにゃんにゃん

759:マロン名無しさん
12/05/08 02:16:21.14
白無垢を着て銀時と結婚するんだ
と内心ウキウキドキドキしてる幸せそうなヅラたんを
控え室でドロドロになるまで集団レイープするなんて
白夜叉に惨殺されてもいいくらい興奮するシチュだ


760:マロン名無しさん
12/05/08 02:16:44.56
やっとこさ袴履いた銀さんが現れると、汚れて破れた
白無垢の下で精液まみれのヅラたんがポツンと放置されてるよ
ヅラたんは涙の筋が顔に沢山ついてて放心状態だよ

761:マロン名無しさん
12/05/08 02:17:24.59
放心した白無垢ヅラたんと白夜叉モードで本気でキレる袴銀さんが見れるなら
死んでもかまわん

762:マロン名無しさん
12/05/08 02:17:39.73
汚された花嫁を抱き抱えて白夜叉の顔になった銀さん

763:マロン名無しさん
12/05/08 02:17:58.68
犯されて無惨な白無垢ヅラたんの足を広げて、
ヅラたんが怯えた顔でよせ銀時見るなって抗うけど
いいからジッとしとけとか言いながら菊穴に指を入れて、
沢山出されたザーメンかき出してやる袴銀さん

764:マロン名無しさん
12/05/08 02:18:25.11
綺麗な黒髪のヅラたんに白無垢はとても似合ってて
なのにヅラたんはぐしょぐしょに泣いてて銀さんの顔も悲しそうで
なんだか胸が痛む切ないシーン

765:マロン名無しさん
12/05/08 02:18:59.84
「白無垢を汚したら銀時に怒られる」
そう泣きながら変態達にやられてたヅラたん

766:マロン名無しさん
12/05/08 02:19:31.20
>>765
ヅラたんはホント銀さんが自分に惚れてるってこと分かってないよな

銀時が選んでくれた白無垢だから、
汚したら嫌がるし怒られるって思ってるっぽいけど
銀さんが一番汚されたくないのは魂の片割れであるヅラたんなのにな

767:マロン名無しさん
12/05/08 02:20:04.83
昨日のレイーポが堪えたのか、破れた白無垢をぼーっとうつろに眺めてるヅラたん
なんか花嫁どころか未亡人の匂いがするよ

768:マロン名無しさん
12/05/08 02:20:35.76
「抵抗したら銀さんが大変なことになる」とハッタリかませば
銀さんのこと大好きなヅラたんはすぐにおとなしくなるよ
自分が我慢すれば銀時は助かるんだと本気で信じちゃうよ
銀さんはヅラたんのそういうところを心配してるのにな

769:マロン名無しさん
12/05/08 02:20:45.00
高杉おばちゃんに言い返すとか高杉おばちゃんって認めたようなもんw

770:マロン名無しさん
12/05/08 02:22:01.86
>>769
月詠腐おばちゃん飴ちゃんすっげー顔真っ赤だぞw

771:マロン名無しさん
12/05/08 02:22:33.39
銀さんは普段は鬼畜だからヅラたんが頑張って買った車を乗り回すが、
いざという時は自分犠牲にしてでもヅラたん助けるからおk

772:マロン名無しさん
12/05/08 02:22:52.46
泣き虫なヅラにゃんこそまさにギャップ萌え☆

773:マロン名無しさん
12/05/08 02:23:13.89
ヅラたんの髪が嬲られたくらいで後先考えずに似蔵に斬りかかってたしね
銀さん相当ヅラたんに対する独占欲高いよ
ヅラたんの肛門は自分のものだと思ってるよ

774:マロン名無しさん
12/05/08 02:23:39.52
>>773
銀さん、あの髪がヅラたんのだって確実な証拠ないのに斬り掛かっちゃったんだよな

775:マロン名無しさん
12/05/08 02:24:07.97
>>774
確証とかなくても分かったんだよ銀さんだもの
ヅラたんのものなら陰毛の一本まで判別できそうだ

776:マロン名無しさん
12/05/08 02:24:51.79
銀さんはヅラたんの髪鷲掴みしてバックで犯すのが趣味だから、
遠目に見てもヅラたんの髪だとすぐ分かるんだよ

777:マロン名無しさん
12/05/08 02:25:15.77
一昨日抱いた時はたしかに陰毛生えてたのに、
今日脱がせてみたらそこがツルンツルンになってて銀さんはキレるよ
ヅラたんは自分で剃ったって言い張るけど嘘下手だからすぐバレる

778:マロン名無しさん
12/05/08 02:25:43.98
>>774
銀さんあの時ツレがヤられたって聞いてイライラしてたからな
仕方ないよ

779:マロン名無しさん
12/05/08 02:26:15.00
>>778
銀さんはあの髪が本当にヅラたんのものかなんて事より
似蔵がヅラたんの事を「本当に男か」とか「まるで女」とか言ったからブチ切れたよ
自分以外にヅラたんをそういう目で見てる男がいることが許せなかったんだよ

780:マロン名無しさん
12/05/08 10:00:01.29
誘導

【アニメ2期】銀魂の男女カプを語ろう3
スレリンク(anichara板)

781:マロン名無しさん
12/05/09 05:06:16.51
荒らしが酷くて破棄したスレをなんでまだ使ってたんだ

782:マロン名無しさん
12/05/09 16:01:34.34
「あーあー、いけません。また落ちてしまわれたようですねぇ」
 無感情気味の声音に、部下たちが肩越しに振り向いた。
 彼の部下たちに囲まれうつむいたままの人間だけが、何の反応も示さない。
「どうしやすか武市さん」
 問いに、能面のような顔のまま、武市は応じる。
「しかたありません。水でもかけて起してください」
「おい、持ってこい」
 指示通り、手桶に汲まれた水がすぐに運び込まれた。
 水は勢いよく気絶したその人物にぶちまけられた。
「……っ」
 わずかばかりのうめき声が漏れ聞こえた。
 武市の部下の一人が、水の滴る長い黒髪をひっつかんで上を向かせた。
「う、ぐ……ッ」
 武市は猿轡をはめられた彼の前にひざまずき、顔を近づけた。
「お目覚めですかねぇ、桂さん」
「……」
 濡れてなお艶ややかさを増したようにも見える黒髪の間から秀麗な顔がのぞく。苦しげに細められた眼は、それでも真正面の敵へ意志を持って向けられていた。
「お休みになられたいなら……たった一度だけ頷いていただければ、それで結構なのですが」
「……」
 頭が小さく横に振られた。
 武市は立ち上がり、部下に告げた。
「続けてください」
「へい」
 彼らからゆっくりと離れ、武市は言う。
「高杉さんの言う通り……簡単には、堕ちてくれませんねえ」
 まだまだかかりそうだと、彼はどこか愉しげにため息をついた。


 結局、外が明るくなってもそれは続けられることになった。

783:マロン名無しさん
12/05/09 16:02:52.08
桂小太郎は塀からとび移った屋根の上で立ち上がり、そこから館を見下ろした。
 外装がもろかったのかさびれた風体をさらすその館は、今も明かりがほとんど灯っておらず、幽霊屋敷と評判の館だった。もともとは天人の持ち物だったが、今は地主が変わって知られていない商人の持ち家となっている。
 しかしその商人が河上万斉とつながりがある可能性が高いという情報が届いた。
 仲間たちとともに動乱以降は常に情報を集めていたが、鬼兵隊の動きはなかなかつかめない。情報がやや不確かだっために可能性は低かったが、
この館で鬼兵隊の情報が何か探れることを期待してやって来たのである。 
「高杉め……いったいどこに隠れている。それに……」
 何をたくらんでいるのだ。
 月明かりの夜に浮かび上がる館を見下ろし、桂はつぶやいた。


 屋敷の中に入り込むのは簡単だった。外に見張りがいなかったからといって中にいないとも限らなかったが、警戒しながら忍び込んだものの、人の気配が感じられなかった。
階下にはいるかもしれないが、最上階の天井裏に潜んでいる以上、よほど油断しない限り見つかる可能性は低い。
 最上階の部屋を見て回り、一番端の部屋を調べ終えたが、なんの変哲もない少し傷んだだけの屋敷だった。人がいて使っている様子はあったが、ただそれだけである。
 とりあえず怪しい部屋か地下室のようなものがないか探してみようと、桂は階下へのルートを考え始めた。
 すると、階段のほうから誰かが上がってくる足音が聞こえた。しかも一人ではなく、複数である。
 耳を澄ませた彼のもとに、やがて話し声が届いてきた。
「―?」
「……ぃゃ、……は、まだできておらん」
「では、河上殿にはなんとお伝えすれば」
(河上……やはり河上万斉か……?)
 さらに話を聞こうとしたが、声と足音は廊下の反対側へと離れていった。
 彼はそれを追って天井裏を進んだ。
 が、階段付近の天井まで来たところで、再び足音を聞いた。
「む……」
 ちょうどいいところに下を覗き込める隙間を見つけた桂は、そこから廊下を見下ろしてみた。
うってつけなことに、その隙間は階段がちょうど見えるようになっている。
 ぎしぎしと階段を軋ませながら、一人の男が上ってくる。

784:マロン名無しさん
12/05/09 16:04:08.19
 ヘッドホンにサングラス、逆立った髪。そして背中には三味線を背負っている。
(河上、万斉……まさか本人がいるとはな)
 桂にしてみても、まさか視認できようとは思わなかった相手である。通じている商人とやらから河上万斉の名を聞くことができれば、それだけでここが鬼兵隊の息がかった拠点の一つだと判明するはずだったのだ。
 彼とのつながりを確認できた以上、ここにいるのは危険だと判断し、桂はすぐに撤退することを決めた。
 その瞬間。
「!!」
 奴の足音が消えた、そう理解した瞬間、桂は後ろに大きく飛びのいていた。
 一瞬前まで彼が体重をかけていた梁が、周囲の天井板ごと吹き飛んでいく。
「なるほど……さすがは逃げの小太郎。よくぞかわしたでござる」
 パラパラと破片が廊下に舞い落ちるが、万斉はすでにそこにいない。桂と目線を同じくする位置に立ち、彼に刃を向けている。
 梁の上で互いに対峙したまま、つぶやく。
「……気づいていたのか」
「ここ数週間、確実に聞いたことのないリズムが聞こえた。それも天井裏から」
 万斉は隙なく桂を見据えながら言葉をつづけた。
「こんな夜中に人様の屋敷に侵入するとはなかなか無礼な客でござる。だが、ぬしが大人しくしているのであれば、手厚くもてなしてもよい」
「あいにく予定があってな!」
 言うなり桂は素早く取り出した拳ほどの球を万斉に向かって投げつける。万斉はそれをあっさりと切り割ったが、球体はぼわんという間抜けな音をたてて煙を広げた。
 人が来る可能性があったが、桂は廊下へと飛び降りた。案の定、先ほど会話していた二人が音を聞きつけてやってくる。その頭上を越えて二人をかわし、着地するや廊下を一気に駆ける。
 だが、次の瞬間、右手首に違和感を覚えた。
「……!?」
 右腕が伸びきるまでひっぱられ、桂は足を止めた。ビンッと空気を震わす音。
「糸……!」
 三味線の弦。
 左手で腰の刀を逆手に抜き、素早く糸を断ち切る。
 桂が顔を廊下に戻すと、万斉はすでに床を蹴っていた。迫る刃を、真っ向から受けてたつ。
 白刃がきらめき、甲高い金属音が響き渡った。
「なかなか、心地よい曲だ。人を酔わせ、躍らせる曲でござる」

785:マロン名無しさん
12/05/09 16:05:05.20
品定めをするような視線をサングラスの奥に感じた。何かを見透かされたかのような、嫌な気持ちを振り切るように相手の刀をはじく。
 するどい切っ先をかわし、受け流し、そして攻め合う。
「さすが天下の桂小太郎……以前見受けた時から、是非に一度死合うてみたかった!」
「人斬り河上万斉……お前も噂にたがわぬ腕だ!」
 ひと際大きな音を奏で、刃が互いをはじきあう。二人は同時に一歩退きあった。少しあがった息を意識する。
 相手の腕は悪くなかった。悔しいが、高杉の人を見る眼、人を見抜く眼は確かなものがあった。少し銀時を思わせる大振りな剣筋と身軽な足裁き。体格に恵まれ一撃の重さも申し分ない。
 対して自分の剣は軽かった。その分速さは勝っているものの、まとわりついてくる鋼の弦を断ち切ることに費やされる。技術でしのぐも限界がある。
 いくら目の前の男と互角に戦えようと、もうしばらくすれば、おそらく階下から騒ぎを聞きつけて応援がやってくるはず。
(その前に、なんとかこの場を)
 そう思った桂が軸足を移動させた瞬間だった。
 響き渡る銃声。
「くっ!」
 とっさに左に飛び退き、さらに打ち込まれる銃弾をかわす。
「ほんとに素早いッスね。でも一発かすったッス」
 万斉の後ろから銃を構えた露出の高い女が現れた。鋭い視線で桂をにらみながら、ゆっくりと歩いてくる。
「逃げ切れないっスよ、その足じゃ」
 彼女の言うとおり、彼は右足から出血していた。銃弾は足をかすめただけだが、かわした姿勢、半ばしゃがみこんだままいきなり走りだせるような傷ではなかった。
「ふむ。このような幕切れとは思わなかったでござるな……」
 少し咎めるように万斉が隣に並んだまた子につぶやいた。
「うるさいっス。大体、どでかい音たてすぎなんスよ。近所迷惑もいいとこっス」
「銃声のほうがよほど近所迷惑でござる。しかも品がない」
「年中ヘッドフォン外さないあんたに品とか言われたくないっス! さっさとそいつとっ捕まえるっスよ!!」
 向き直ったまた子の目の前で、桂は半身をずらし隠しながら取り出していた爆弾を、やや壁寄りに放った。
「なっ……」
「ちっ」

786:マロン名無しさん
12/05/09 16:05:54.00
ズガァァン!
 爆発で吹き飛んだ壁の穴に桂は飛び込んだ。規模も予想通りの爆発だったため、次の行動に移るのは敵よりも速い。だが、銃弾は桂の右足をかすめ、軽くえぐっていた。痛みが強く、素早い動きは制限される。
「……っ、この、逃がさないっス!!」
 たちこめる煙の中で拳銃が火花を散らしたが、危ういところでかわした桂は、古めかしい机の反対側に隠れながら窓ガラスに柄の底を叩きつけた。また子の乱射も手伝い、窓は完全に割れる。
 転がるように飛び出て、さらに屋根の傾きに任せて落下。わずかなとっかかりに左手を掛け、そのままぶら下がる。
 ここは三階。遙か下に庭が見えた。少しくらりとする。
 懐から取り出した小さな爆弾を三つ、彼は飛び出てきた部屋に向かって投げ込んだ。
 軽快に大砲でも連射されたような音が鳴り響き、同時に人々の悲鳴だか怒号だかが聞こえた。つかんでいる屋根のでっぱりが揺れ、それに耐えてから桂は反動を一回つけて二階の部屋に飛び込んだ。
 ガラスの破砕音がひびく。だが、彼は一度横に転がって体勢を立て直すと、すぐさま窓の外に向かった。
 直観的に考えたことは、来島はともかく、河上はそう簡単にやられはしないだろうということだった。
 予感は的中した。
 桂の爆弾のような轟音より一瞬早く、二階の部屋の天井に切れ目が走る。
 退きながら桂はつぶやいた。
「ふん……床を切り飛ばしたか。大工が泣くぞ」
「ぬしのせいでござるがな」
「イッテー……急に足場切り崩すとか、なにしやがるんスか……!」
 天井と一緒に飛び降りてきたのは万斉。そして落っこちてきたのが全身埃まみれのまた子だった。反応は遅れたようだが、大した深手を負わせられなかったらしい。
 問題の男は健在。追いかけっこはまだ終わらない。


787:マロン名無しさん
12/05/09 16:06:00.06
 舌打ちしながら桂は踏み込みざまの一撃を刃で弾き返し、飛び退るや窓に足をかけ脱出する。そろそろ本格的にまずかった。着地が予想以上に響いて顔をしかめる。
 すいと空気に何かが閃いた。
「残念ながら、そろそろフィナーレでござるよ」
 言葉が降って来るのと、首にかけられた弦が上へ引かれるのは同時だった。
「か……はッ!」
「その怪我さえなかったら、弦が巻きついた瞬間に気づいたかもしれないでござるな」
 首をつられるように締めあげられ、彼の息が詰まる。弦をつかむが、ゆるむ気配はない。
「首を狩るわけではないが、その意識、刈り取らせていただくでござる」
 万斉の声が遠くなり、視界が揺れる。そしてぼんやりと焦点を失っていく。
 やがて全身から力が抜け、桂はその場に崩れ落ちた。

788:マロン名無しさん
12/05/09 16:08:55.37
万事屋銀ちゃん。スナックお登勢の二階に掲げられた看板の文句である。
 その万事屋のソファに、何かを耐えるような顔をした黒服の男が一人、座っていた。
「ちょっとォ、大串くーん、君高給取りでしょー。なんで菓子折りの一つも持ってこないわけ」
「舐めてんじゃねーぞ、酢昆布箱で持って来いや!」
「ちょ、神楽ちゃん、普通菓子折りに酢昆布はないからね。……土方さん、すいません」
 社長椅子にふんぞり返ったままの万事屋の主と、正面のソファに座っている団子頭の少女に代わって、新八は鬼の副長土方に頭をさげる。相手は見るからにイライラとした調子で、新八を見上げた。
「茶はいい。灰皿ねえか」
「うちは子供いるから禁煙なんですー。ついでにマヨも禁止な」
 新八が応えるより先に、すかさず銀時から言葉が飛んだ。万事屋に灰皿が備えられていないのは事実だったが、喫煙者もいないのでわざわざ金をだして買うほどの必要性も余裕もないという、
それだけのことだった。気ィ遣いの新八は、お登勢さんあたりから不要な灰皿を一つ譲ってもらうべきかなあ、などと算段を始めながら、如才ない笑顔を土方に向けた。
「それで土方さん、銀さんに何か用事があるからいらっしゃったんですよね? 僕らがいるとつごうが悪いなら、外しましょうか?」
「いや、そういうわけでもねえんだが……」
「おいおい、ぱっつぁんよぉ、菓子も依頼も持って来ねえような奴は追い出しときゃいーんだよ」
「そうアル。酢昆布一年分持って出直して来いアル!」
「あんたらちょっと黙っててくれる!? 話進まないでしょうがぁぁあああ!!!」
 突っ込みを入れながらも、銀さん機嫌悪いなあと頭の片隅で思う。いつもならもっとおちょくるような感じで土方さんに絡んでいるのだが。これはさっさと用件を聞いて帰ってもらったほうがいい。
 土方は銀時を瞳孔が開ききった眼で睨みつけた後、口を開いた。
「先日、伊東の件では世話になったからな。その後をちょっと教えてやろうと思ってきただけだ」
「何アルカ。けっきょくニートになったアルか、トッシー」
「ちっげーよ! あのヘッドフォン野郎をたぐってったところ、郊外の武家屋敷に出入りしてたみてえでな。先日橋田屋が手放した物件だが」
「……ふーん」

789:マロン名無しさん
12/05/09 16:28:34.09
「市中での目撃情報はねえが、身辺気をつけろ。万事屋ぁ、手前あいつとやりあったんだろ?」
「どうだったかな」
「銀ちゃん、股間にバイクで突っ込まれてたネ」
「ちょ、神楽ちゃん思い出させないでくれる」
 嫌そうに顔をしかめる銀時に、土方は溜飲をさげたらしい。機嫌よさそうに笑って立ち上がる。
「ま、あんときの恨み晴らすのもいいだろうよ。俺は知ったことじゃねえ」
「おいおい、いーのかお巡りさん。暴力沙汰推奨して。危険人物から僕ら守るのがお仕事デショ?」
「悪いがあいつがやらかしてくれた始末が手間でな、なかなか手が回らねえ。まったく、近頃桂がおとなしくしてくれてるのだけが幸いだ。ちょっと前は、連日のように歌舞伎町界隈で目撃情報があったんだが、ぱたりとやみやがった。なあ、万事屋。桂も何か企んでやがるのかね」
「……知るわけねーだろ」
 俺に聞くな、と言い捨て銀時は社長椅子をくるりと回す。土方はふん、と鼻を鳴らす。
「まあ、いい。邪魔したな」
 慌てて新八は頭をさげたが、銀時は背を向けたままだった。引き戸が閉まる音だけがガラガラと響く。外階段を降りていく音がやんで、それでもしばらくしてから新八は口を開いた。
「……びっくりしましたね」
 桂の名前がでた瞬間、動揺を見せたのは新八だけだった。幸い土方は食い入るように銀時の反応をみつめていたのだが。
 外をぼんやり眺めていた銀時が、気だるげに立ち上がる。
「ぱっつぁんよぉ、今日からちょっとお前の家に神楽泊めてやってくれる」
「いいですけど……銀さん一人で大丈夫ですか?」
「どうせ何もねーよ。いちいちあいつ大げさなんだよ。でも、ま、いちおうな」
 神楽女の子だし? と続けながら玄関へ歩いて行く。
「銀さん、どこ行くんですか?」
「その辺出掛けてくる。明るいうち帰れよ」
 即答だった。振り返ると、ごそごそブーツを履いている背中が見える。
「私がいないからって、夜遊びしてくんじゃねーぞ!」
 神楽の言葉を受けながら、やる気なさげに銀時は片手をあげてみせた。


790:マロン名無しさん
12/05/09 16:29:20.37
いやいや、違うからねこれ。そういうんじゃないから。ただの散歩だから本当。
 江戸の郊外、橋田屋が手放したという屋敷。正門にはいかず、銀時はぐるりと塀を回りこむ。
 も、本当違うから。べつに気にしてないし。だってあのマヨラーの情報だし。
 スタンッと軽快な音をたてながら塀の上に昇り、さっさと庭に降り立つ。
 いやだってね、たしかにあいつ万事屋に顔見せてないけどね。だからってまさか。
 漆喰の壁を、よじ登る。そういや前にもこんなことあったな。あの変態くの一に関わったときだっけ。
 あっさりと三階にたどりついて、窓の格子を外して中に滑り込む。廊下に降り立ち正面に目を向け―銀時はちょっと絶句した。
 廊下の突き当たりは、爆弾でも投げ込まれたかのように床と壁に大穴が空いていた。いや、正確には壁の穴だけが爆風に吹き飛ばされたようで、床は直線で切り取られたかのように綺麗な切り口がのぞいている。
 ま、いずれにせよ。


791:マロン名無しさん
12/05/09 16:29:25.48
 ぷらぷらと木刀に手をやりながら、穴に近づいていく。
「風通しのよさそうなお宅だなあ、おい」
「まったくでござる」
 抜き打ちざま水平に背後へ一撃。相手は間合いの外から声をかけたらしく、手応えはなかった。
「これは驚いた。大物が次々とかかるとは。久しぶりでござるな、白夜叉」
「人と話すときはヘッドフォンとりなさいって、何回言わす気ですかコノヤロー」
「テンポが速い……今日はずいぶんと苛立っているようでござるな」
 無言で踏み込み、下段を払う。相手はそれを避けて跳びあがり、銀時の頭上を越えて背後へ着地する。その軌跡を追うように銀色のきらめき。認識より早く、力任せに引きちぎる。
「二度も三度も同じ手にかかるか」
 振り返りざま上段蹴りを放つ。相手は上体をそらして避けるが、ブーツの踵がヘッドフォンに引っかかった。転がり落ちたヘッドフォンを、相手は片手でキャッチする。
「ようやくとりやがったな。何聞いてっか知らねえけどなあ、礼儀ってもんを」
「そんなに聞きたくば、聞くがいい白夜叉」
 ヘッドフォンを銀時の足元へ放る。構わず踏み込もうとして、全身の筋肉が硬直した。
『……うぁっ……ぁ、ぁ……』
『あなたといえども、薬の力には勝てませんか』
 ぐちゅりと卑猥な水音と、すすり泣きのような息遣い。なんだこれは。
『ひっ……も、無理……』
『大丈夫ですよ、今までその身体で何人も満足させてきたでしょうに』
 血の気が引いて、視界が白くなる。この、声。嘘だろ。
「桂……」
「正解でござる」
 我に返るのが一瞬遅れた。声は真後ろから聞こえた。
 最後に聞こえたうめき声は、はたしてどこから漏れたものか。

792:マロン名無しさん
12/05/09 16:30:13.15
頭がガンガンする。激しく嫌な夢を見た。
 頭を振って眼を開け、それが夢でなかったことを悟る。
「ヅラ……?」
 視線の正面、鎖で両手を拘束され吊り上げられている桂が、壁にもたれるようにして座り込んでいる。いつもきっちりと着込まれている着衣は大きく乱され、
のぞく鎖骨や首元には赤い痕や傷がのぞいていた。ほつれた黒髪がふちどる顔は青白く、いつにもまして不健康に見える。眼はぐったりと閉じられていて、身じろぎ一つしない。
「おい、ヅラ! しっかりしろ!」
 ガチャンと金属音。背が壁から離れない。
 銀時の両手は頭上に鉄の輪でしっかりと壁に縫いとめられていた。鍵穴があるようなので、針金の一本さえあればなんとかなりそうだったが、あいにくそんなものはない。
足も据わった状態で床に留められていた。
 ぞくりと嫌な気配が背中を駆け上がる。桂は身じろぎ一つしない。戦場で味わった、あの冷たい感触を思い出す。
「くっそ……ヅラ! 聞こえてんなら眼ぇ開けやがれ! 寝てんじゃねえぞ!」
「そう騒いでやるなよ」
 声は別の方向から聞こえた。そちらに顔だけ向ける。じゃり、と草履の音。
「寝かせてやれ。三日三晩野郎共のお相手してたんだ。いくらタフなそいつだって、なぁ」
 クク、と低く笑って煙管を加える。銀時は相手を睨みつけた。
「高杉……!」
 部屋の入り口、壁にもたれて口角を歪める高杉は、相変わらず派手な着流しをだらしなくまとい鍔なしの刀を無造作に腰にさしていた。緑の隻眼を楽しげに細める。
「久しぶりじゃねぇか、銀時。俺ぁもう二度と会うまいと思ってたんだがなぁ」
「どういうことだよ、これは」
 相手の言葉をさえぎって、視線を一度桂へ向けた。身体は動かせないが、察しのいいこの男ならばわかるはずだ。
 カン、と腕組みした拍子に煙管が壁にぶつかって、音が響いた。低い笑いが漏れる。

793:マロン名無しさん
12/05/09 16:31:39.36
「見てたんだよ、仕舞いまでな。武市が狂乱の貴公子にふさわしい宴を用意したとか言ってたからな。俺がいねぇと失礼だろうよ」
 くつくつと昏い笑いを漏らす相手に殴りかからなかったのは、壁に手首を縫いとめる鉄輪だけが理由だった。血管が浮き出るほどの力でもっても、ガチャッと金属音を奏でるだけで終わる。
 桂のことを考える。この男が見ている前で行われたこと。桂は高杉に、一瞬でも助けを求めただろうか。それとも、高杉自ら手を下しただろうか。
 思考をさえぎったのは、壁に煙管を打ちつけるカンという音だった。灰を落として、高杉は銀時の正面まで歩いてくると、視線をあわせるようにしゃがみこんだ。顎をつかんで持ち上げられる。
 どこかねっとりとした絡みつくような視線が銀時に向けられた。
「銀時ィ、せっかくだから教えてやろうか。そいつが小便垂らしてよがったとこ全部。それとも今から目の前で見せてやろうか? 意識なくってもなぁ、人間の身体はそれなりに具合がい―」
 大した音もしなかったが、高杉を黙らせることはできた。にやりと笑ってやる。頬からたれる吐きかけられた唾に高杉は一瞬隻眼を歪め、立ち上がるや鈍い音と震動を響かせた。
「かは……ッ」
 腹に叩き込まれた草履がにじられて、残った空気まで吐かせられるようだった。不摂生なナリして、なかなかに強烈な蹴り。そこまで鈍ってはいないらしい。
「ったく、桂ぁ捨てて戦争逃げ出したお前が、何をそんなに怒ってやがる」
 相手がふんと鼻を鳴らす。
「武市に言っといてやるよ。今度の宴には手前も呼んでやれってなァ」
 呼吸をしようとするが、うまく酸素がとりこめない。特等席用意しといてやるぜとつけ加えて、高杉は苛立たしげに桂を見遣る。意識がないのを確認するや舌打ちして、さっさと踵を返した。
 あの重心の低い床を舐めるような足音が消える頃になって、銀時はようやく呼吸できるようになる。息をついた。

794:マロン名無しさん
12/05/09 16:32:41.78
 高杉は去ったのは、あれで満足したからでは決してない。銀時を殴ったところで本質的に大した痛手を与えられるわけではないことが、よくわかっているというだけの話だ。桂に意識がなかったのが幸い。そういう弱所を見抜く眼は、相変わらずだ。
 高杉が去ってしまえば、そこにはコンクリート打ちっぱなしの壁と意識のない桂が残されただけだった。視線をそらそうにも、どうしても吸い寄せられる。吸い寄せられたら、桂が何をされたか思わずにはいられない。
 いっそ高杉と会話をしていたほうがまだ楽だったような気がしてくる。
「桂ぁ……」
 搾り出した声は、予想以上に弱々しかった。自嘲気味の笑いが漏れる。
「聞いてくれよ。あいつ……思いっきり蹴ってきやがった。もう絶対痣になったね、これ。もうちょい下とか顔に手ぇだされなかったのが奇跡だよ」
 桂はぴくりとも動かない。生きているはずだ。高杉が桂を殺すはずがない。
 殺すはずがないと、それだけは信じる。
「お前さ、紅桜のときなんで一人で乗り込んだりしたの。あいつかつての仲間にこんなひどいことできる子なんだよ。お前も今回でいい加減懲りたでしょ。……もうあいつに近づかないでくれよ」
 もう二度と。頼むから。こんなこと言わせないでくれよ。
「反省してよ、ちゃんと。お前は、あいつが自分に手を出すわけがないって信じてるかもしんないけど、幻想だからねそれ。お前の得意な妄想だからね」
 あいつが桂に向ける感情は。
 ため息交じりに、言葉を吐き出す。
「なあ、ヅラァ。ちゃんと聞いてっかぁ?」
「……ヅラじゃない」
 ぴくっと指先が動いて、ほつれた黒髪が揺れた。ゆっくりとその白すぎる面を上げる。
 銀時は言葉を忘れて、その光景に見入った。
「桂だ」
 声は細くかすれていたが、それは間違いなく自分が聞きたかったものだった。黒目がちの琥珀の瞳は、しっかりした意志を宿している。


795:マロン名無しさん
12/05/09 16:33:09.25
「ヅラぁ……」
「……ん? 銀時? お前、ここで何をして……ここは……」
 言いかけて、桂はようやく現状認識したごとく口をつぐんだ。ひどく傷ついたように視線を床に向ける。いたたまれなくなって、銀時も視線をそらした。壁を見ながら続ける。
「ヅラ。その、なんだ……身体、大丈夫?」
「手の感覚がないが……大事ない。足の傷も、どうやら……ふさがったようだ」
 軽く咳きこんでから、まだかすれ気味の声で返答してきた。
 まあそりゃ頭上に吊るし上げられてりゃなあ……って、傷?
 桂を見ると、しまったというように顔をそらせていた。気丈に見えて動揺しているのかもしれない。面にでない奴だから。
「傷って何。どっか怪我してんの」
「動くには問題ない」
「いいから銀さんに見せてみなさい。化膿してたらどうすんの?」
 こいつのふさがった、は流血していないていどの意味しかない。だいたい、鬼兵隊の連中がご丁寧に捕虜の手当てをしてくれているとも思えない。
「……今、貴様に見せたところで、どうにもならん」
「何、見せられない理由でもあんの?」
 ひく、と一瞬桂の顔が引きつる。
「そういう……わけでは……」
 その理由に思い当たって銀時が顔をしかめた瞬間、扉がノックされる音が響いた。お互い弾かれたようにそちらを見る。
「……桂さん、失礼しますよ。お食事をお持ちしました」


796:マロン名無しさん
12/05/09 16:35:03.26
「……桂さん、失礼しますよ。お食事をお持ちしました」
 桂の表情が強張り、身体が眼に見えて緊張する。
 入ってきたのは、地味な色合いの袴姿をした能面みたいな顔の男だった。桂もたいがい無表情だが、さらに輪をかけて表情が読めない。
 言葉通り器の乗った盆を手に、部屋を横切る。刀をさしてはいたがどうにも腰が定まらない。手錬れというわけではなさそうだった。桂があそこまで警戒するほどの相手だとは思いがたい。
 能面男は銀時を綺麗に無視すると、桂の前にしゃがみこんで盆を置いた。粥に味噌汁、酒のつまみでも拝借してきたのか焼き鳥の盛り合わせまで乗っている。……肉だ。肉がある。
 肉? え、なに、本物の鳥肉ですよねそれ。 見たのも一週間ぶりくらいなんですけど!
 銀時の眼が焼き鳥の皿に釘付けになっている間に、男はいっそ恭しいような手つきで桂の剥きだしの腕を撫で、押し戴くようにして小さな顎を持ち上げる。
「お食事の時間ですよ桂さん。さぁ、口を開けてください。私がアーンしてさしあげます」
「……いらん」
 桂が小さく身をよじると、男はあっさり解放した。名残を惜しむように着崩れた袷から覗く胸に手を這わす。
 桂の身体が、一瞬大きく揺らいだのを銀時は見た。
「そんなことおっしゃらないで。食べないと身が持ちませんよ」
「おい、そいつはいらねえって言ってんだろうが。だったら俺にくれよ」
 たまらず声をかけると、ようやく男はふり向いた。まるで銀時がいるのに今気づいたとでもいうようだ。びっくりしたような眼がそう思わせるのか。
「俺ぁ腹減ってんだよ。何せこのホテルはろくなメシがでねえもんでなあ。いらねえんならよこせや」
「……これは桂さんのために用意させたものですから。三日三晩、飲まず食わずで男の精を受け止め続けて、ついには嘔吐してしまわれましてね。
このままでは身体が持ちません。せっかく用意させていただいた宴ですから、春雨に引き渡すその日までは接待を受けていただきませんと」
 そこまで言って、ああと能面男はつぶやいた。得心がいったとでもいうように、ぽんと手を合わせる。
「そういえばお腹にまだたっぷり入っているのでしたね。私としたことが忘れていました。それではお食事が入るわけがありません」
 桂の瞳が揺らいだ。ガチャンと両手を戒める鎖が音をたてる。

797:マロン名無しさん
12/05/09 16:37:04.77
「まず、出さないといけませんねぇ」
「なっ、やめ……っ!」
 初めて桂が悲鳴をあげた。それどころか今までに見たことがないほど怯えた表情をしている。男が桂の両足を大きく割り開かせたが、男の身体に邪魔をされ、銀時には露わになった桂の白い足しか見えない。
「やっ、嫌、だぁ! 放せ!」
「そのままにしていたら、お腹を壊しますからねぇ……我慢してください」
「おい、てめぇっ!」
「あーあー、そう暴れないでください、腸の粘膜は弱いんですよ? あまり動かれると中に傷がついてしまうかもしれませんよ」
 足袋をつけたままの足を丁寧に持ち上げ、ふくらはぎに舌を這わす。桂の足がびくりと跳ねた。
 拘束具は外れない。なまめかしい白い足がむなしく宙をかく。
「くそ、おいてめぇ、やめろ!」
「ああ、お薬残ってらっしゃるんですね。大丈夫、すぐ楽に」
「あっ、くぅ……う、ああっ!」
 跳ね上がった足が粥の椀をひっくりかえす。どろりと床に広がるそれが、別のものを想起させて銀時は眼をそらした。事実をおぼろげに理解していることと、現実に見せ付けられることでは、精神的なダメージが違いすぎる。
 食器のひっくり返る音が収まると、銀時の性能のいい耳にはぐぷぐぷという何か垂れ流されるような音が届いた。床の粥はひっくり返した衝撃でか、泡立っていた。
「ずいぶんいっぱい飲んでいらしたんですね。かきだしてもかきだしても、まだ」
「ひぅ、いっ……あっ、やだそこ……」
「ここですか?」
「あああっ!」
 びくんと足が痙攣して、今度は焼き鳥の皿を蹴っ飛ばす。勢い余って銀時の頭上に叩きつけられた。ガチャンと皿が割れて、破片が自分の頭に降ってくる。ぼとぼとと焼き鳥も。あー、もったいね。
「ああ、ここも、ですか。指だけでイケてしまいそうですねぇ」
「あっ、もう……やめ、だめ、こんな……や」
 ガチャガチャと天井から吊るされた鎖が揺れながら音をたてる。涙目の桂と視線がからんだ。
 焼き鳥のタレのせいでヌルヌルする。くっそ、どうせなら塩もってこいっつんだよ!
 桂の足が男の腰に差した刀を鋭く蹴った。男は腰のものが消えたことにも気づかず、桂を凝視している。銀時は宙を舞う刀を睨んだ。
 ぱたた、と滴り落ちる音。桂の足が力が抜けたように沈む。

798:マロン名無しさん
12/05/09 16:38:37.46
「……おやおや。本当に指だけで」
 自由になった片手から、焼き鳥の串を放り出した。代わりにすっ飛んできた刀の柄をつかむ。鞘に噛み付き、引き出した。口から鞘を落とす間も惜しく、残りの鉄輪を切り飛ばす。
「―おい、変態」
「先輩だから。変態じゃないから―ん?」
「すぐにその手を放せっつってんだよ!」
 振り返った相手に横様に振るった柄を叩き込む。相手は面白いくらい吹っ飛んで壁に激突し、動かなくなった。
 肩で息をつく桂が、やや上気した顔をあげる。
「……遅い」
 顔をそらしかけ、どうにか苦笑らしいものを作りながら銀時は応えた。
「そういうこと言う? 銀さんあのヌルヌルした串でピッキング頑張ったのに」
「貴様なら、みたらし団子の串でもできるであろうが」
 言いながら桂が閉じた、その足の内股に流れるものを見てしまい、銀時は一瞬顔をしかめた。床に流れているのは視界にちらりと映っただけでも相当な量だった。
 勝手に、自分の腕に力が入った。
 内心舌打ちしながら、銀時は渦巻く思いを吹っ切るように刀を振るった。鋭い刃が鎖を断ち割り、桂の両手を開放する。
「動けるか?」
 自分の声がいつも通りであることに、思わず安堵してしまう。
「……腕が痺れているようだ。刀は持てんな」
 桂は座り込んだまま手をさすった。手首のあたりは紫色に変色している。感覚がないであろう手をぎこちなく動かして、大きく乱れた着衣を直しはじめた。
「なぁヅラ」
 しばらくその様子をちらちらと眺めていたが、銀時はぼそりと言った。
「ヅラじゃない、桂だ。……なんだ」
 桂の返答はそっけない。だが、なにか躊躇っているような音色を含んでいた。
「……なんでもねぇ」
 イロイロと……本当のところを言えば、聞きたいことは山のようにあったのだが。
 桂がため息をついた。
「なら聞くな」
 何も、と口にしていない言葉まで、桂が続けたように思ったのは気のせいだろうか。
 慌てて銀時は本題を切り出すことにした。
「…とりあえずこれからどーするよ。おめーがそんなじゃ逃げ出そうにも」
「報復する」
 返答はあまりにも簡潔だった。
 しかも即答。

799:マロン名無しさん
12/05/09 16:39:00.03
「……は? 悪い、銀さんよく聞こえなかったわ。も一回お願い」
 困惑というより、混乱しながら聞き返す。やはり即答気味に返事があった。
「報復する……それから逃げる」
 眉をひそめた銀時に、桂は真剣な表情を向けている。どこか力のこもった、眼差しだった。
「奴らもまさか、この状態から俺たちが反撃に出るとは思うまい。がむしゃらに逃走するより、おそらくは可能性があるだろう」
 なんだかんだ言いつつ、報復しないと気が済まないと言いたげではあったが。
 とりあえずは理性的な返答に、ほっとしながら銀時は思わずにやりと笑う。
「……んーじゃ専門家の意見に従いますか。まずどうすんの?」


800:マロン名無しさん
12/05/09 16:42:14.07
高杉見ていたのは、本当に始めから終わりまで、狂宴のすべてだった。
 だからこの男は眠っていない。宴の主賓だった桂よりも眠っていない。武市ですら休憩を取っていたのに、彼は休憩のためにその場を離れることもなかった。数度だけ部屋を離れた。だがそれも、短い間だけだったらしい。
 何やってるんだか、この男は。
「いずれにせよ、よくもあのようなものを延々見ていられたものだ」
 内心ため息をつきつつ、河上万斉はいつもどおりの声音で淡々と話す。
「あんなものは、宴という名のただの拷問でござろう」
 だが、わずかに嫌悪のようなものがにじんだ口調である。ただ苦痛を与え続ける拷問とは違い、ああいった行為は、実益はともかくとしても、実を言えば万斉の趣味ではなかった。
 高杉はキセルを揺らした。
「くっくっ……お前だって聞いてたじゃねぇか。それで銀時のやつを捕まえたんだったか」
 三味線の音が響く。
 自分の趣味にされてはたまらない。そもそも、あれは心地の良いリズムなどとは程遠い。あえて言うなら、不協和音をわざと好んで失敗したかのような。
 そもそも、ああいったことで人間が芸術的な音楽を奏でるとは思い難いが。
「いずれにせよ、仲間思いの男にはいい餌でござった」
「仲間思い」
 その言葉が可笑しかったのか、高杉は口元をさらにゆがめた。
「……その段階じゃあなくなっちまってたようだ」
「ほう」
 感心したようではなく、確認するような返答を返す。万斉もそのあたりのことはうすうす察していた。だがそうでなくとも、仲間のあえぎ声など聞かされては誰だって固まるだろう。だが動揺が激しくなければ、ああも簡単に白夜叉をとらえることはできなかったはずである。
 高杉が続ける。


801:マロン名無しさん
12/05/09 16:42:22.02
「ヅラもヅラで……ふん、あいつらの頭ン中まで平和になっちまったということだろう」
 平和ボケを表現するにはあまりにも彼の表情は荒んだものがにじみ出ていた。
 徹夜続きという理由だけではないだろうことは、万斉も察している。だが、彼は素直に言った。
「面白くなさそうに見えるが」
「ああ、つまらねぇな」
 万斉が顔を上げると、思っていた以上に素直な首肯が目の前の男から返ってきた。
 高杉は嗤いながら万斉を見据える。
「だが……」
 狂気の宿った瞳が、妖しく揺れた。
「その分壊しがいがあるじゃねぇか」

802:マロン名無しさん
12/05/09 16:42:51.69
仮眠を済ませたまた子は、不機嫌なまま自室を出た。
(あの変態のせいで……ったく、思い出しただけでも腹ぁ立つっス!)
『もうすこしあなたはお肌のお手入れをした方がいいですよ』
 何も晋助様の前で言わなくてもいいだろうが!
 様子を見に行って失敗した。実際は変態のやってることを見てしまったことが一番衝撃的だったのだが、武市の言葉ですべて吹き飛んだ。
「よ、よりにもよって晋助様の前で男の捕虜にも勝てないとかっ、うあー、もう、む・か・つ・くうぅぅぅぅ!!」
 思い出そうとしなくても、あの能面が脳裏によぎった瞬間、好き勝手なことを言っていくのだ。
『夜更かしは女性のお肌に天敵ですよ……そろそろ気にした方がいい年頃じゃないですかねぇ』
『髪もそーとー傷んでますよねぇ。ちゃんとお手入れした方がいいんじゃないですか』
『こちらのかたの方がよほど手触りのいい肌をしていらっしゃいますよ。まずいですよ』
 おかげで逃げるようにその場を離れ、自室で鏡を前にしばらくよくわからない奮闘をしてしまった。
 というか、あとで気づいたのだが。
「触ったこともねーくせに、何言ってんだァァァ! 武市変態がアアアアア!」
 叫びながら思う。
 もうこれからは絶対に先輩などと呼ぶまい。変態、そう変態でいい。ていうか変態。結局変態。
 大体野郎をいじくりまわして悦に浸ってるとかマジキモいんですけど。なんか変な薬使ってたみたいだし。相手が多少、その、きれいな肌とかきれいな肌とかきれいな肌とか、関係ないし。
 やっぱりムカつくぅぅぅぅぅぅ!!
 通路で無意味に彼女が激昂していると、後ろの方から恐る恐るといった雰囲気で声が掛けられた。
「あ、あのぅ……」
「ああ!? なんスか!?」
 また子が女性にあるまじき表情で振り向くと、背の低い男がぺこぺこしながら口を開いた。
「来島さん、すみません。武市先生はどちらにいらっしゃいますかね」
 ……彼女の口元がゆがんで、次の瞬間。

803:マロン名無しさん
12/05/09 16:43:21.68
「なんであの変態のことを私が知ってなきゃいけねーっスか、コラぁ!?」
「ひいいいいいいい!!?」
 拳銃を突きつけられて壁際に押し寄せられた男を見下ろしながら、また子は大声で嘆息した。
「で、武市変態に何か用でもあるんスか」
「は、はいその、例の薬の件で……で、ですが約束のお時間になってもいらっしゃらないのでっ」
 長々と溜息を吐きだし、また子は拳銃をしまいこんだ。腰に手を当てながらしばらく考え、結論を導く。
「たぶん、あれじゃねぇスか? 捕虜の野郎をえらく気に入ってたみたいだし……おぇ~。様子でも見に行ってるんじゃ……」
「あ、そうか。武市さんが朝食を持っていくとか何とかって、だれか言ってやした……でも、それにしてはちょいと遅いようで。いったい何をしてらっしゃるのか……」
 また妙な楽しみでもしているのではないかと、思わずまた子は口元をゆがめた。ありうる。だって朝とか夜とか気にしないでいろいろやっていたらしいし。おかげで機嫌のよい配下が自慢げに話をしていたのを聞いてしまい、思わず撃ち殺したくなったものだ。
 あの変態こそ、能力がなければ撃ち殺してやりたいのだが、それは我慢しておかないと晋助様のためにならない……そう、我慢することが大事だ。いつまでもつかわからないが。
 が、ふと思い当たる。
「……まさか?」
 思わずまた子は顔をあげた。
 そういえば、万斉がまた一人捕まえたはずだった。
 先の捕虜の仲間で、たしか紅桜の一件で目にした、白髪の男。晋助様のかつての同志とかいう。
 晋助様の元同志。紅桜の一件で、完全に敵対したという男。あの紅桜と似蔵をねじ伏せた男が、捕まっている。
 え、いやそれどうなんスか。武市変態が一人でのこのこ行ってたりしたら。いやいやまさか。
 ……もしかして。
「あー……捕虜の場所はどこだったっスか」
「あ、ええとこっちです」
 さすがに彼女の表情から何かまずいと察したらしい男は、その部屋の場所へと向かった。
 案内役の男を追いかけ、また子はほどなく捕虜たちがいる部屋にたどりついた。
 カギのかかっていない扉を開けて中をのぞくと、思わず笑みがこぼれた。
「た、武市先生!?」
 手下の男が騒ぐが、また子は気にせず中に進み、見渡した。


804:マロン名無しさん
12/05/09 16:43:52.57
「あーあ……見事に逃がしたみたいっスね」
 室内はなかなか面白い惨状だったが、武市がぶちのめされ、羽織を脱がされて痙攣しながら倒れ伏している姿は、また子の気分をそれなりにすっきりさせてくれた。
 予想通り、一人で来ていたらしい。だがこの様子だと、数人の配下を連れてきていても同じ結果になっていたようにも思える。
 だがいずれにせよ。
「ざまぁみろ変態」
 口元が勝手にほころび、思わずつぶやいている。
「き、来島さんそれどころじゃっ」
「あ、そっスね。忘れるとこだったっス」
 むしろ放置しておきたい気持ちでいっぱいだったが、とりあえずその兵士は武市を気遣って揺り動かしたりしている。自分はとりあえず他の者たちに連絡して、
武市をやってくれた恩人を捕まえるとしよう。こういうときの指示は武市がうまいのだが、気絶してしまってるわけだし、しかたがない。
 また子は部屋を出ると、近くにいた部下たちに指示を出し始めた。


805:マロン名無しさん
12/05/09 16:44:13.28
 また子の武市発見からしばらくさかのぼる。
「こんなヤローの羽織なんかどうすんだ。おめ、着んの?」
 桂の指示で武市から乱暴に羽織をはぎとった銀時は、何となく顔をしかめながら桂に尋ねた。
「参謀の羽織だ…目立つ囮にはなるだろう」
 奴らの仲間の幹部がきているものだから、と言いたいらしい。
「……着替えなくていいのか」
 汚れてあちこちにいろいろな染みがつき、ほつれたり破れたりすらしている彼の着物を指さす。片袖は、すぐにでも落ちそうにすらなっている。見た目だけなら着物という形をぎりぎりでとどめているぼろ雑巾でしかない。
「……だからといって、その男の物を身につける気にはなれん」
 まぁ、そりゃそうだろう。
 俺だって嫌だ。
「じゃあ、ほら」
 銀時は素早く自分の着物を脱いで放り投げてやった。
 受け取った桂が、きょとんとした顔で彼を見つめる。
「汚くねーよ……たぶん。ちゃーんと俺それ洗濯してっからね?」
 何か一瞬迷ったようだったが、結局彼はうなずいた。
「借り受ける。すまんな」
 口元だけの僅かな微笑に、銀時は思わず頭をかきながらそっぽを向いた。言い訳気味につぶやく。
「クリーニングして返せよ」
 後ろから、どこかたどたどしい衣擦れの音が聞こえてきた。手のことを思い出し、手伝ってやった方が良かったかとも思ったが、おそらくそれは逆効果だとすぐに気付いた。
 見られたくはないだろう。
 ごまかし気味に変態能面男の刀を握って軽く振り、重さなどの感覚を確かめる。
 持ち主本人の腕には見合わぬ業もののようだった。無駄に金だけかけているところがなおさら憎い。テロリストは儲かるのだろうかと、違う方向で考えつつ、口を開く。
「拝借するぜ。返さねーけど」
 突っ伏している変態男に呟いきかけても、細かく痙攣しているだけでほかの動きも反応もない。
 どうせならもう10発くらいぶっ飛ばす機会を得られないか、あるいは今、地獄の底に送ってやれないかなどと考えていると、桂が声をあげた。


806:マロン名無しさん
12/05/09 16:44:41.83
「待たせた。行こう」
「へいへい―っておい?」
 振り向くと、桂は一歩前に出ただけで膝を折ってしまった。思わず銀時は手を差し伸べる。
「……くっ」
 銀時の手を取りながら震える足に力を入れ、なんとか立ち上がろうとするが、そのまま尻もちをついてしまう。本人が一番驚いたような顔をしている。
 手足に力が入らないようだった。銀時の腕をつかむ彼の手は、あまりにもか弱かった。
「おいおい……マジですか」
「いや、大丈夫だ……なん、と、かっ」
 無謀な努力を繰り返しているようにしか見えなくなった。
 銀時は嘆息すると、ひょいと桂を肩に担ぎあげた。当然抗議の声が背中から聞こえてくるが、一切無視する。
「おらいくぞ、足手まとい。案内しやがれ」
「……足手まといじゃない、桂だ」
「いやそういう意味じゃねぇよ」
 不機嫌そうな彼の言葉に、思わず銀時は笑っていた。
 廊下には人の気配がなかったが、二人づれでしかも一人は行動が難しい状態にある。反撃するにしても、暫定的に身を隠す場所が必要だった。
 もぞもぞと入り込んだところは、四つん這いでどうにか歩ける程度の広さだった。さすがに桂の動きは遅めだったが、立ち上がらなければ進めるようだった。
 しばらく進み、奥まで入り込んでから止まる。
「地下の通風孔ってねぇ……こんなところじゃ、すぐ見つかっちまうんじゃねーか?」
「うむ……だからわざと屋敷の外にこの羽織の切れ端だけ落としておく。さすれば奴らの注意をひき……半数は、外に捜索に、……っ」
 言葉を濁し、桂がかぶりを振った。驚いてみると、ふるえる手で自分の頭を押さえている。
「おい、どした?」
「少し……目眩が。いや、大丈夫だ」
 もう一度頭を振り、桂は少しだけ表情を歪めながら銀時を見た。
「とりあげられた俺の爆弾は、おそらく武器庫があれば、そこに……」
「……そもそも武器庫にいけちまったらお前の爆弾なくっても平気じゃねぇか?」
「確かにそうだ。だが、特別製の炸裂弾が一つ、残って……」
 語尾を詰まらせ、桂は眉間にしわを寄せながら頭を押さえた。
 肩が震えているのがわかる。

807:マロン名無しさん
12/05/09 16:44:58.93
さすがに気になった銀時が手をのばして額やのど元に手を当てると、彼は小さく身じろぎした。だが、今はそんなことを気にしている場合ではなかった。
「……てめー熱あんぞ」
 思っていたよりも深刻な症状だった。かなり熱い。さきほどからかぶりを振っていたのは、熱でぼんやりしてしまうからだろう。
 こんな状態で行動するのはやはり無茶だ。
 だが、今から逃亡するには遅いかもしれない。そろそろ気絶したあの変態が発見されてもおかしくないころだと銀時は踏んでいた。そして実際にそれは間違っていなかった。
「この程度、問題ない。それより、はやく……しないと」
 桂も時間がないことはわかっているのだろう焦っているようだった。
 だが、息遣いまでだんだんと荒くなっていく様子がひどく痛々しい。
 ため息をひとつ。
「じゃ、元気な銀さんがちょっくら行ってくっから。おめーはここで待ってなさい」
 茶色い羽織を手に取り、銀時は桂に言った。
「……すまない、銀時」
 足手まといだとわかっているのだろう。横壁にもたれるように沈みながら、桂が唇をゆがめた。
「任せたぞ」
「おう」
 背を向けて前に進み出すと、呟くようなか細い声が掛けられた。
「何かあったら……俺のことはいい、お前だけでも逃げろ」
 銀時は思わず身体を止め、振り向いて笑った。
「……ったりめーだ、そんときゃ好きにすらぁ。恨むなよ」


808:マロン名無しさん
12/05/09 16:49:27.48
「奴らが逃げたか」
 万斉の進言で休んでいた高杉は、武市が気絶しているのを発見されてからやや時間がたった頃に起こされた。寝起きが不機嫌そうだというわけではなく、
年中緊張感を漂わせている高杉の前で、部下の男はかなり緊張気味の声で報告を続けた。
「はい。どうやら武市さんと争ったようで、今介抱されていますが、武市さんはまだ意識が戻らないようです」
 高杉の口元が可笑しそうに捻じ曲がった。
「あの状態からから逃げるたァな……相変わらずじゃねーか、奴ら」
「逃げてからまだ間もないということです。武市さんの羽織が現場から消えており、代わりに桂の着物が落ちていたとか。その羽織の切れ端が塀の手前で見つかったということで、
来島さんが館の外で捜索班を指揮しています。白夜叉はともかく、桂はまともに動けませんし、じきに捕縛できるかと」
「……」
 高杉は無言のまま立ち上がった。思わず身じろぎした配下の男などまったく気にせず、口を開く。
「館の中ぁ、今何人残ってる」
「へ、へい。河上様と医療班、内部捜索に数十名を残し、あとは奴らを追っています」
「内部は万斉が探させているか」
 配下の者がうなずくと、高杉は枕元に置いてあった刀に手を伸ばした。
「また子たちを呼び戻せ」
「えっ?」
 男が驚くと同時に、地鳴りのような音が響き、二人のいる部屋が軽く揺れた。
 高杉が、どこか楽しそうにすら見える表情で笑う。
「やりやがったな……」


809:マロン名無しさん
12/05/09 16:49:34.11
 バタバタと廊下が慌ただしくなった。そしてまた地響きと、揺れがやってくる。
 高杉は揺れに構わず立ち上がった。
 武器庫にしまってあるものでもつかっているのだろう。さすがにこの館に大砲などはなかったが、多少の戦闘用の武器はどの拠点にもしまいこまれている。
爆薬、手榴弾などは、当たり前のように置いてあるはずだった。
「万斉の奴は中ぁ捜索してるんだったな」
「はっ、最初に地下を探すと言っておられましたが」
「……てめーは今すぐ中にいる奴らに退却命令出せ。どうせこんなちいせぇ屋敷、奴らにすぐぶっ壊されちまう」
「は、はいッ!」
 男があわてたように出ていくと、再び館が揺れた。刀を腰にさし、彼はキセルを拾い上げた。
 ただ逃げるような奴らじゃないことは、百も承知している。
 高杉はゆったりとした足取りで部屋を出た。

810:マロン名無しさん
12/05/09 16:51:11.61
万斉は半ばがれきに埋もれた廊下からちょうど脱出するところだった。一緒に地下に降りていた捜索隊のことは考えていない。全員がほぼ単独行動で捜索していたからである。
実のところ、彼らを捜索するのに分散する意味はない。足手まといがいたとしても、自分以外の者では各個撃破されるに決まっているのだ。だがあえて危険を承知で分散したのは、
その中には春雨から派遣されていた、功を焦る天人も数人いたせいだった。あまりにごねてくるので、万斉はその段階で彼らに見切りをつけていた。
 そして彼は手始めに奴らが狙う可能性の高い武器庫に向かった。扉がぶち壊されていた段階で舌打ちし、中を覗いてため息をついた。小さな火力兵器がなくなり、
残された武器大型の銃器類が痛々しい刀傷で壊されていた。
 おそらく、地下に潜んで期を窺っているだろうと予想された。自分たちは上に向かいながら一気に地下にやってきた者たちを処理してしまうつもりだとしたら。
「これは相当まずいでござるな」
 つぶやいて彼が武器庫を出た時に、それがはじまった。
 爆発音が地面を揺るがす。直撃や爆風は食らわなかったものの、爆発の煙が万斉のもとまで届いてきた。
 がれきに埋められる前に脱出しなくてはなるまい。
 素早く判断した万斉はすぐさま行動に移し、地下から地上一階へと移った。その間にも、数回ほど爆発が起こった。
 一階でこの騒ぎをやられたら、火の手が上がる可能性もある。おそらくこの拠点はもう使い物にならなくなるだろう。
「ふむ。あやつらに関わるとろくなことがない……」
「そりゃこっちのセリフだ」
 後ろから掛けられた気の抜けた声に、彼は振り向かず右に跳躍した。
 彼のいた場所を、轟音と高速物体が駆け抜け、真正面の壁を爆発させた。
 向き直れば、二階へ続く階段の手すりに足を掛けた男が肩に巨大な筒を背負いながら笑っている。
「ちィ、外したか!」


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