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1993年7月14日、奥尻島地震発生から2日後。
ダイヤの乱れや緊急迂回列車の走る函館本線を旅した横見浩彦は著書「乗った降りたJR四六〇〇駅」でこう記している。
> ここでハッと気がついた。
> 本来この線は、下り列車しか走っていないはずだ。ところが今日はこの区間の上り列車に乗れるのである。
> これは極めて珍しいことで、
> そ れ を 考 え る と 胸 が 躍 り 、 乗 車 前 か ら わ く わ く し て し ま う 。
> (一部省略)
> せっかくの貴重な体験だというのに、はしゃいでいるのは私一人だけで、ほかの客はみなまったく無関心だった。
> もったいないことだ。
この本を読んで、横見浩彦というトラベルライターを「面白い」と判断し
漫画に採用したのが江上英樹編集長その人である。