13/12/01 23:58:15.33 lZoJFpea
一回目は絶句するほど素晴らしいと感動したが、腑に落ちない点もあった。
二回目はじっくり見てだいたい理解できた気がした。以下、感想。
虫、鳥、花、子供のシーン、疾走シーンなど、アニメータの底力を見せつける
見事なシーンがぎっしり詰まっている。
お迎えシーンの音楽も笑っちゃうくらい素晴らしい。
輪廻転生、因果応報など宗教的なテーマと人間賛歌
を組み合わせたテーマも素晴らしい。
風俗描写、月の使い方、登場人物を突き放したように描く、
高畑監督らしい、非常に緻密な演出も、極上感を感じさせてくれる。
役者も、地井、宮本、橋爪、高畑、などベテランの演技が安定して良い。
しかし深刻な欠点もいくつかある。
致命的な欠陥は、主人公の朝倉あきの演技力のなさだ。声質は確かに
感情に正直でわがままな少女という感じで、いいと思うが、特に後半部、帝との件のあと、
せりふが多くなると、(とくに「そうなのです」など、です・ます調)
感情の乗らない、くさいセリフ回しで、物語の雰囲気を壊してしまった。
もう一つの問題点は、捨丸との飛翔シーンが、
アイデアに乏しい、チープな表現に見えるところだ。
こういうのは宮崎アニメで見慣れており、宮崎駿ならもっとうまく
みせるだろう。たとえ、宮崎アニメへの悪意ある当てこすりだとしても、
他の部分と不釣り合いに、尺が長すぎるように思える。
さらに言えば、天に召されるときでも中に浮くのに、ここで飛んでしまうと、
生命息吹く大地を愛するかぐや姫、というモチーフがぼけてしまう
のではないか?とも思える。
(でも高畑監督のことだから、これらも全て狙い通りの演出なのかもしれない)
現時点での私の評価は、全体の完成度としては、ハイジ、火垂るの墓などに劣り、
深刻な欠点があるものの、(ほんぽこ、山田くんなどはまだ見たことがない)
アニメ史上に残る素晴らしいシーンがテンコ盛りの傑作である、というものです。