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私が見る限り、ソフトボールが意外にうまかったのは「狭山事件」の石川さんと
「あさま山荘事件」のキャッチャー吉野で、「金属バット事件」の一柳などは、
若いくせにスイングがなってなかった。やはりあの事件のトラウマがあったのだろうか。
ソフトボールで思い出されるのは、なんと言っても、元ロッテ投手の小川博が千葉に
落ちてきたときのことだ。
平成16年(2004)、老女を殺害した容疑で逮捕、借金を断られた末の犯行だった。
この事件は、プロ野球選手OBによる史上初の殺人事件としても話題になった。
小川の無期懲役が確定すると、千葉刑務所では早くも「奴はどの工場に配役されるか」という
賭けが始まった。埼玉で事件を起こした小川は、これまでのケースから言ってほぼLA刑の
「千葉送り」になることが確実と見られたからである。
平成18年(2006)予想通り千葉刑務所に入ってきた小川だったが、「プロの片鱗」を期待
していたソフトボールチームのメンバーはいっせいに落胆した。
というのも、もともと細身だった小川の体は、長く野球から離れていた間にさらに細くなり
60キロほどに落ちていたからである。ちなみに小川の身長は175cm程度だった。
それでも、そこは元プロ野球選手、さすがに一般人とはモノが違うだろうということで小川の
「ソフトデビュー」は異様なまでの注目を集めた。
私は残念ながら、その試合を生で観戦することができなかったのだが、彼が守っていたのは
ショートで、打撃のほうは「ノーヒット」「いいところなし」だったと、当日の目撃者から
速報が入ってきた。
小川はバインダー工場を経てその後、炊場に入ったため、私は出所前、上がり房にいる時、
何度か黙々と働く彼の姿を見た。そこには元プロ野球選手の面影はなかったが、彼には
体が続く限り、グラブとバットのそばにいて欲しいと思う。
(金原龍一「31年ぶりにムショを出た」より)