09/05/04 15:15:42 KXU5/DoA0
両手首をガッチリ押えると、私の顔をじっくりと見つめてきました。その顔を見た瞬間、私の身体が震えました。
先程までは知能を持っていた捕食者という感じで余裕のあった顔が、完全な野獣に変わっていたのです。
私の乳房を口に含むつもりなのでしょう。胸全体に生温かい湿った空気が浴びせられます。
未来:「や……ぃやぁ……怖い………ぁっ…………ひッ………」
私が動かなくなるまで、最悪死ぬまで犯されるのではないかと思えるほどの悪寒。
??:「わぁっ?!」
その時、獲物と捕食者の間の空気をかき乱す場違いな声が聞こえてきました。
その方向を私が、そして彼が同時に見ると、自転車に乗った男の人…かごに新聞を入れてるのを見ると、配達員の人でしょう。
裸の私に、そしてただならぬ状況に驚いて、その場で固まっています。
しかし、以外にも冷静に、これが恋人同士の野外でのセックスなどでは無く、まさに強姦だと思い至ったのでしょう。
配達員:「おい、お前ッ……こんな所で、何乱暴してんだ?今すぐやめろっ!」
男:「あぅっ……ぐッ……く、クソォ……ぐッ……」
さすがに野獣と化していた男の人も自分に危機を感じたのか私から手を離します。しかし離しただけでまだ私の目の前。
男:「ふぅうウぅ………うッ………」
私に未練があるのか、硬くなったモノのせいで動けないのかはわかりません。でももし配達員に呈の良い言い訳をされたりすれば。
未来:「あッ……ぁ……くぅうッ………んっ!」
男:「あッ……逃げんなっ……」
私は何とか足早にその場を動く事が出来ました。元々の進行方向…配達員の人のいる方へ向かっていきます。
その人は私の身に付けているもののいやらしい取り合わせに顔を赤くして、目を白黒させます。
配達員:「だ、大丈夫……って……わッ……何て格好………」
一応、ハプニングに重なったハプニングとはいえ、私はこの配達員に本気で感謝していました。
未来:「あの……ありがとう……ございます……助かりました……。し、失礼します……」
配達員:「え……あ……君……ちょっとォ!服ッ。服……!」
その人の目の前で立ち止まると頭を下げました。やはり追い詰められたこの状況でも驚愕の表情がどうしようもなく恥ずかしいです。
私を犯そうとしていた男の人は悔しそうにしていましたが、どうしようもないとわかったのか舌打ちして立ち去って行きます。
ホッとしていた反面、もし男根を突きいれられた状態でいたら、今の様に振舞えたか……そんな期待もありました。
配達員の人は口を開けて呆然と立ち止まったまま私の背中を見ているのでしょう。
ちゃんとしたお礼を出来なくてごめんなさい。何度も心の中で配達員さんに謝りました。
今はただ、佑哉さんの元へ行きたい……私が命令でこんなことをやらされてるのを知っている唯一の人の元へ。
自覚していました。私の中で、何かがハジケて変わりかかっているのを。
佑哉さんの元に行けばきっと正常に戻れる。その時の私はそう信じて何とか自分を保っていたのです。