11/05/30 20:11:20.34 puP3k+Iv0
姉恋模様と言えばこれだな
「どうだ、俺と恵の子は。俺に似てて可愛いだろう?」
「くっ…」
稲垣との間に出来た子だと思うと素直に喜びたくはなかったが、稲垣の言葉とは違い生まれてきた赤ん坊は恵によく似ていた。
そんな姿を見てしまえば、何の罪もない赤子を憎んだり拒絶したりできるはずがない。
いつしか雅人は現実を受け入れ、姉への気持ちを思い出の中に封じ込めようとしていた。
姉の自分に対する思いも、自分の姉に対する恋心も、全ては若気の至りだったのだと……。
<おわり>