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北朝鮮、ミサイル発射「成功」 メディア報道
日本経済新聞：2016/6/23 13:44更新
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【ソウル＝小倉健太郎】北朝鮮国営の朝鮮中央通信は23日、北朝鮮が「中長距離戦略弾道ミサイル『ファソン（火星）10』の発射実験に成功した」と報じた。
22日に発射した中距離弾道ミサイル「ムスダン」を指すとみられる。
同通信によると、実験を視察した金正恩（キム・ジョンウン）委員長は「太平洋作戦地帯内の米国を全面的、現実的に攻撃できる確実な能力を持つことになった」と述べた。
ミサイルは移動式発射台から「高度1413.6キロまで上昇し、400キロ前方の予定目標水域に正確に着弾した」としている。
いったん大気圏外に出た後、再び大気圏内に突入する際の「耐熱特性と飛行安定性も検証された」と主張した。
弾道ミサイルを兵器として完成させるには、飛距離だけでなく再突入時の弾頭保護の技術も必要だ。
北朝鮮は2007年にムスダンを実戦配備。
実際の発射が確認されたのは16年になってからで、今年も発射直後に爆発するなど失敗続きとみられていた。
だが、22日に発射した２発のうち、１発は高度1000キロ超に到達したことを日本などが確認。
中谷元・防衛相は「一定の機能が示された」と警戒感を示した。
ムスダンの射程は日本だけでなく米グアムにも届く3000キロ以上だ。
韓国青瓦台（大統領府）報道官は23日朝、弾道ミサイル発射は国連安全保障理事会決議違反だと指摘。
「関連部署で多様な措置を検討中だ」と明らかにした。
聯合ニュースによると韓民求（ハン・ミング）国防相は省内の会議で「北朝鮮がこのような挑発を続けるなら完全な孤立と自滅にいたるだろう」と述べた。
韓国外務省によると、尹炳世（ユン・ビョンセ）外相は23日、ソウルで開いた原子力技術・機器を輸出管理する原子力供給国グループ（ＮＳＧ）の総会で演説し「北朝鮮は核不拡散体制の最大の脅威だ」と非難した。