14/02/05 01:38:50.62
ソース(ダイヤモンド・オンライン、「経済は世界史から学べ!」 茂木誠氏)
URLリンク(diamond.jp)
中世ヨーロッパにおいて、カトリック教会は「蓄財や同胞からの利子取り立ては、『罪』である。しかしその罪は、教会への寄進によって免れることができる」という教えを利用して、莫大な財産を築きます。
 カトリック教会の総本山はローマ市の西、ヴァチカンの丘に建つサン=ピエトロ大聖堂です。聖堂の老朽化に伴い、教皇レオ10世は再建を命じます。
 レオ10世の本名は、ジョバンニ=デ=メディチ。フィレンツェ共和国の最高指導者でメディチ銀行頭取でもあるロレンツォ=デ=メディチの次男です。メディチ家は、ルネサンスにおいて芸術家を支援した一族としても有名です。
 財界出身の最初の教皇が行ったのは、贖宥状(免罪符)の大量発行です。なぜ、こんなことを行ったのでしょうか?
カトリックの教義では、「地獄に落ちるべき罪人も、善行を積むことで罪が清められ、天国へ導かれる」と説きます。善行とは、懺悔、巡礼、寄進であり、三大聖地のローマ、イェルサレム、スペインのサンチャゴ=デ=コンポステラへ巡礼することが奨励されました。
 ローマに集まる巡礼者が落とす「お賽銭」が、教会再建の資金となります。そこでレオ10世は考えます。
「ローマに来られない者でも寄進ができるよう、贖宥状を印刷して販売しよう。これを買った者には、巡礼者と同じく罪が清められよう!」