14/09/14 02:25:51.26
「……僕の救いは」「眠りと、幸せな夢だけ」
篠原の病室に一人佇む什造。そこへ篠原の細君が入ってくる。「什造…くん?」金髪の綺麗な女性だ。
什造は車椅子から立ち上がり(勿論片足で)篠原(嫁)に頭を下げる。
什造「ごめんなさい」「僕がもっとちゃんとしていれば篠原さんは…」
篠原(嫁)「……頭をあげて下さい什造くん」「捜査官の妻ですから」「…どんな事も覚悟しているものですよ」「…… …あの人ねあなたのこと」「自分の子供のように思っていましたよ」
什造「…ゆっくり休んで下さい」「僕があなたの分まで」「いっぱい働きますから」
什造は篠原の側に寄り、「…おやすみなさい」「篠原特等」什造は彼の左眉の上におやすみのキスをした。
篠原を慈しむような眼で見ながら
「僕の救いは―」
「―……」
常吉「―駆逐数だけでいえばかなりの成果だが」「…肝心の"梟"は獲れなかった」
吉時・有馬「申し訳ございません」白い上着を着た吉時と黒い上着を着た有馬が総議長に対して謝罪をする。
常吉「……なんとしてでもアオギリの樹 隻眼の梟…」「…いや「隻眼の王」は討たねばならん」「……代償は大きかったが」「手に入れた報酬を増やせるのはお前たち次第だ」
常吉は机上に書類を置く。
常吉「果たしてこれが」「黒と出るか白とでるか…」書類には阿原半兵衛とも入見カヤともつかない長い黒髪の人物と、カネキの写真が掲載されておりどちらにも二本線で情報が消されているようだ。
カネキに至っては写真の上に「ERASED」と上書きされている。「貴将」「所有権はお前にある」「名はどうする?」
有馬「任せます」有馬はそう言って敬礼をした。
黒いトランクの辺りから「は」「い」「せ」「…」という吹き出しが出ている。