10/10/20 11:02:22 0
>>394
黒い伝説と言うものがある。
大国であるスペインに対抗する為にオランダ・イギリス・USAなどの国が
スペインの残虐性を広めたのが黒い伝説。
逆に中南米各国が独立後、スペインによる中南米への文化導入を功績と考え
これが中南米諸国とスペインを経済的・文化的に結び付けている。
しかし一方でフランコ時代にそれに対抗するように白い伝説と言うものが語られた。
スペインのお陰で中南米は発展し、現在のような発展した国を築く事ができたという意見だ。
これはスペインが一方的に主張しているわけではなく、当の中南米側からも賛同された意見である。
しかしその際気を付けなければいけないのが、南米の反米感情がUSAの委任統治下より
スペイン統治時代の方が良かったという反米的な感情と結びついている点だ。
この辺りは台湾の反国民党感情と日本統治時代への懐古とが結びつくような面もある。
現代の中南米諸国の住民は混血が多く、純粋なネイティブアメリカンは少数派である事、
スペインの血の混じった人間が枢要を占めている事を考えると、当時のネイティブアメリカンと
現在の中南米の人間とでは、現代の方がスペインよりになるという傾向は考えられる。
黒い伝説と白い伝説の両論が、真実を解りにくくしているという点はあるが、
それでも本当に反感が多ければ現在のように友好的になっただろうか。
あとポルトガルは真面目に交易なんてしてない。
元々インド洋にあった、信用第一の成熟した交易網を破壊し、
武器なんて持たないで交易していたインドやアラブの商船を片っ端から略奪しただけ。
お陰で平和な交易社会が壊れて社会システムが崩れ、ヨーロッパの侵略を容易にした。
詳しくは『ヨーロッパ覇権以前』という本を参照。