10/10/22 07:22:09 0
>>136
「どうしてそんなことまで分るんですか?」と驚いて尋ねると、
ドン・ボスコは私の手を取って、固く握りしめながら、
私の顔をきっと見て、それから秘密を打ち明けるような態度で、
「私はあの男の心を読んだんですよ。」と云った。
「へーえ!じゃァ神父さんには、私の罪も見えますか?」
「見えますとも!少し匂いがしますよ。」と、
ドン・ボスコは笑いながら答えた。
実際、ドン・ボスコは匂を嗅ぎ分けたに違いない。
と云うのは、告解の時に、私が云い忘れたことを、
此の時ドン・ボスコは即座に私に云って聞かせた。
而も、極めて正確に云い表したのである。
私の住んでいた所は、ドン・ボスコのいる所から
少なくとも半里は離れていたのであるから、
私の心を読んで知る以外に、此の事を知る道はなかったのである。
URLリンク(hoarun.web.fc2.com)
URLリンク(hoarun.web.fc2.com)