11/09/26 18:39:37.19 YhyyDPUn0
たしか『ハリウッド脚本術』という本に、
「映画とちがってテレビドラマというのはラジオのドラマに映像がついたものだ」と書いてあった。
通常のテレビドラマの文法からすると、例のシーンでは滝川に
「通話しているやつはいない。桜木、木幡に電話をかけさせろ」
とでも言わせるべきだったのだろう。
そんなぬるい説明台詞を挟まれるとサスペンスもへったくれもないし、
桜木の成長も描けないけれど。
でも、それさえあれば彼も恥をかかずにすんだはず。
テレビドラマ板には、明らかに自分が見落としているのに、
その間違った解釈でドラマを批判しているような書きこみが多い。
おそらく、重点があるのはドラマの内容ではなくて、
そのドラマの問題点を指摘している自分の正しさや偉大さにあるのだろう。
そういう意味では、ちゃんと見ない方がいくらでも批判できるわけで、
好都合といえる。
そんな人間にかぎって声も大きそうだし、
制作サイドもそちらに引っ張られてしまうのだろう。
いってみれば、「こんな硬いものは食べられないよ」と言ってまわっている人間のせいで
どの店でも離乳食しか出てこないような感じ。
ドラマをつまらなくしているのは、
ドラマをつならないと言いたがる連中そのものだという事情がよくわかって興味深かった。
『絶対零度』はハッタリがきいていて娯楽作品としてよくできていたと思うし、
終わってから思わぬおまけもついてきたので、かなり満足できた。