11/04/03 07:48:25.34 RBbZyQ5XO
Q7
とにかく、何とか、クリスマスは乗り切った…。次は、春まで…だな。
春になったら、桜、見に行こう…。凄く、いい場所が、あるんだ。…そこに、はるか、連れて行きたい。
あの桜…見せて、やりたい…。そしたら、また、次の目標…。
Q8
あの木、何か分かります? (相手:桜…ですか?)
はい。初めて来た時も冬で、子供だったしただの枯木だと思ってたんですけど、
ある日来たら、見事に花を咲かせたんです…。“あぁ、生きてるんだ”って子供心に妙に感動して…。
冬の間、寒さにずっと耐えて、咲く日を待ってたんだなって…。それから、泣きたくなるといつもここに来てました。
Q9
僕が今から言う言葉を繰り返して言ってみて…“桜”…“猫”…“電車”…。
(相手:桜、猫、電車…。桜、猫、電車…) これらの言葉は後でもう1度質問をするから、よく覚えといて…。
じゃあ次は……今日一緒に来た橋本君だっけ? 今彼と付き合ってるの…?
(相手:まぁね。…私ね、ここひと月、自分が病気だって事忘れてた気がする。…自分でも不思議なんだけどね)
そっか… (相手:でも、ちゃんと進行してるんだね…。いくら逃げても…病気は私を追いかけてくる。
もう本当に時間が無いんだね…私には)
Q10
聞いた事ありませんか? 桜の木の下に死体が埋まってるって話…。
美しく咲き乱れる桜の下には、命の抜け殻が埋まっている…。 (相手:何が言いたい!?)
それがこの世の真理って事ですよ。…あなた達の暮らす、平和で静かな美しい世界があれば、
当然その下には大切なものを奪われた抜け殻が埋まる世界がある…。
その2つの世界を隔てるのは、こんなに薄っぺらい膜1つ…誰もが1歩間違えれば木の下に埋まってしまう…。
埋まってしまったんですよ、あなた達は。……ほら、早くしないと…時間切れで妹さん……死にますよ。
Q11
(相手:おかしいわね…もう散っちゃったの? …今年はまた、随分と早いんだね…) もう夏だからな…。
(相手:あんたはいつだって仕事で、休む暇なんてなかったから…せめて桜だけでも見て、
元気になってもらおうと思ってたんだけどさ…。綺麗な桜、見せてやりたかったな…)
……桜なら、あんだろ、ここに…(上着を脱ぐ)。