09/11/13 04:00:29
タイ国王、天皇を迎えず!【国王戴冠60年式典:朝貢外交以下】
昨日、両陛下はバンコクに到着されたが、空港に出迎えたのは皇太子で、
国王との接見は今日が初めてになるはずだった。
「御座船行列」のおこなわれる今日の夕方、国王と王妃は宮殿の広間に
椅子をしつらえて各国の王族を迎えた。
国王と王妃の椅子の周りには、例の口をいつも半分あけている王女ら
女性王族たちが絨毯の上にべったり女の子すわりをしてだらしなく待機している。
これは、彼らの風習なのだろう。
招待された王族は二十数カ国。順番に宮殿(?)に入って行き、国王、
王妃と握手をし、王女らと挨拶する。
王女らの挨拶の仕方が相手によってまったく違うのが、いかにもタイらしい。
相手が国賓でも常に格付けをして態度を変えるようである。
天皇皇后両陛下が宮殿(?)に入られたのは、最後から2番目だった。
最後はスウェーデンのグスタフ国王。
ところが、両陛下が入場される直前に、タイ国王、王妃は席を立ってどこかに
行ってしまった。王女たちもばらばらになっている。
国王がいなくなると、広間はいろいろな人が歩き回るようになり雑然としてきた。
陛下が入場されたときの宮殿広間はまるで立食パーティの会場のようだった。
両陛下は、空いた椅子が二つ置いてあり、人がばたばたと歩き回る雑踏の中を
進まれたが、一瞬どうしていいのかわからないというふうに戸惑っておられたと思う。
王女たちもろくに挨拶しようとしない。
国王がいなくなって、すべての当事者が義務から解放されて何もしなくてよくなったという雰囲気だった。
タイ国王は、おおやけに両陛下をお迎えすることなく、御座船行列のほうに移っていったようである。
私はここに何度も書いたが、両陛下、ではなく、日本政府はこの式典をはじめから辞退すべきだった。
王室を批判する言論の自由もない以上、民主主義国家とはいえない。
政治情勢も不安定で、人身売買、売春ツーリズム、少数民族問題、南部問題を
はじめ人権問題も深刻な国であり、辞退する理由はいくらでもあったはずである。
タイのテレビが天皇を映す時間は本当に短い。たまにちょっと出るくらいである。
映している時間も短くアップもない。東北アジアからは唯一の賓客なのだが
(そもそも東アジアにほかに王朝がない)。故意に短くしているとしか思えない撮り方である。
これに対して、北欧の王族などはアップで長々と映している。
タイ人の出稼ぎ先であるせいかアラブの王族も結構重視されている。
カンボジアはやっぱり軽んじられている感じがする。ブータンは、このすばらし
い国王をもっと映せばいいのに、タイ王族も取り巻きも完全に馬鹿にしきった感じだ。
タイ国王は在位年数世界最長の国王ということを盛んに宣伝しているが、
日本の皇室が「存続年数最年長」であることは、タイ人は誰も知らないのではないだろうか。
天皇に対するタイの扱いは、明らかにアメリカ以下だと思う。
アメリカでは、日本の天皇は英国王並みの待遇を受けると聞いている。
しかし英国王は、戴冠60周年くらいでタイのようなイカガワシイ国には出向かない。
これが重要なことである。
13日も両陛下に関する報道は非常にあっさりしたものである。
ホテルにあるタイ語新聞には両陛下の写真がまったく載っていない。
午前中にチュラロンコン大学を訪問なさったのだが、
そのことにまったく触れないテレビニュースもあった。
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