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『マルサの女』とか見ると、80年代の終わりくらいまでは、
「被搾取者を搾取する悪いヤツら」のイメージって存在してたと思う。
低所得者の居住区を映したり、信者を食いものにする宗教法人を描いたり。
ところが、情報公開が進んですべての人が何らかの点で加害者で
純粋な被害者なんかいない、ってことが明らかになってくると、
「被搾取者を搾取する悪いヤツら」のイメージが描けなくなる。
東電の幹部は「悪い加害者」なのかもしれないけど、その「悪さ」っぷりも
せいぜい、銀座のキャバクラに連日通ってたとかそんな程度で、
「庶民の生き血を吸って私腹を肥やした悪魔」みたいなイメージにはならない。
たぶん、非正規労働問題も、原発公害問題も、「本当の加害者」は、
「普通の人」なんだろうなあ、と思う。
ただ、そういう状況は居心地が悪いから、糾弾の対象になり得る
「巨大な悪い奴」を求めたくなるんだろう。