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日露戦争の際、当時のロシア海軍が、日本による接収を避けるため
朝鮮半島沖でみずから沈没させた巡洋艦の旗が、保管先の韓国から、
およそ100年ぶりにロシアの地に戻りました。
この旗は、日露戦争当時のロシアの巡洋艦「ワリャーグ」に
付けられていたもので、当時のロシア海軍は、朝鮮半島沖で日本軍の
攻撃を受けて破損のひどかった「ワリャーグ」を、日本側に
接収されるのを避けるため、みずから沈没させました。「ワリャーグ」はその後、
日本側によって引き揚げられ、旗は朝鮮半島で保管されていましたが、
今月11日メドベージェフ大統領が韓国を訪れた際、旗がロシアに貸し出されました。
旗は、およそ100年ぶりにロシアの地に戻され、20日、サンクトペテルブルク郊外の
教会で、ロシア正教の指導者やメドベージェフ大統領夫人のスベトラーナさんらが
出席して記念式典が開かれました。この中で、ロシア正教会のキリル総主教は
「旗は当時の水兵たちの勇敢さをたたえる永遠の記憶を、若い世代に受け継いでいくものだ」と述べて、
里帰りした旗の意義を強調しました。
ロシアでは、政府が愛国教育を重視するなかで、ロシア革命の前後や
第2次世界大戦の混乱期に外国に流出した貴重な
資料や文化財などを取り戻す動きが盛んになっています。
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