10/11/19 23:10:23 0
首都東京で暴力団排除の動きが急速に進んでいる。
警視庁は暴力団排除条例案を来年1月の都議会に提出し、来夏の制定を目指す方針。
条例案は、暴力団との関係を絶たない企業名を公表するなど厳しい内容になっている。
関西が主戦場だった指定暴力団山口組が東京に進出し、勢力を拡大させているためだが、
企業に巧妙に隠れて進出する暴力団の実態把握は難しく、戦いは長期化しそうだ。(大泉晋之助)
■山口組の勢力25倍に
日本最大の暴力団、山口組の都内での拡大ぶりは著しい。
警視庁によると、神戸が拠点の山口組が、平成5年に約70人だけだった
都内での勢力を昨年は約1750人と25倍に増やした。
収監中の山口組6代目トップ、篠田建市受刑者(68)=通称・司忍=の
出所を来年4月に控えるなど、山口組を取り巻く状況は流動的だ。
このため、警察当局は全国的に山口組への警戒を強めている。
京都府警が11月、恐喝容疑で篠田受刑者の不在を預かるナンバー2の
弘道会会長、高山清司容疑者(63)を逮捕したのもその現れ。
警視庁としても、スムーズに条例を制定し、山口組をはじめとした
暴力団の動きを牽制(けんせい)したい構えだ。
■立ち上がる住民
「暴力団は出ていけ」。10月上旬、東京都台東区で開かれた暴力団追放決起大会には
約350人が参加した。住民の視線の先にあるのは住宅街の一角にある4階建てビル。
窓は昼間もブラインドが下り、中をうかがい知ることはできない。
入居するのは山口組弘道会系のフロント企業「ケープロジェクト」。
ケー社が移転してきた背景には、別の住民運動がある。もともと、19年に
東京・麻布十番に拠点を構えたが、周辺住民が使用禁止を求めて東京地裁に仮処分を申請。
その後、住民と和解が成立してケー社が退去し、今年8月に台東区に移転した。
(>>2へ続く)