10/11/12 22:23:27 mMvmurFX0
仙谷は半ば放り投げるように、細野の前にロープを置いた。
「……」
「君にやってもらったことを色々報道されると困るんだ。
君が独断で中国に画像を渡したと告白する遺書は既に用意してある」
「あの、官房長官、ですが」
「民主党は密約は許さない、クリーンな政党だったはずなんだよ。
それを君の勝手な判断で動かれて、こちらは迷惑している」
「しかし、あの映像は官房長官が私に!」
「新宿のホテルを君の名前で一室予約しておいた。
何かを吊るすのに丁度いい高さのクローゼットハンガーがあるそうだ」
「……」
仙谷の秘書が仙谷の合図で、ロープを細野に押し付け握らせ、
そして半ば押し出すように、細野を政務室から下がらせた。
反論する暇もなかった。
廊下の絨毯は細野のよろよろとした足音を消していた。
まるで俺は既にここに存在していないようだ、と笑おうとしたが出来ない。