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巡視艇ナンバー3のベテラン、義憤募らせ送信?
神戸海上保安部の主任航海士は10日朝、巡視艇に乗って勤務していた。
午前10時55分頃、神戸市中央区の第1突堤に到着し、正午頃に下船。
スーツ姿の男性に連れられ、無言のまま桟橋近くに止められた車に乗り込んだ。
「うらなみ」では実質ナンバー3の立場という。
巡視艇の乗務経験が長いベテラン航海士で、ある海保職員は
「長年、巡視艇に乗っていただけに、仲間が命がけで中国漁船と渡り合っている事実が、
国民の目に隠されていることに義憤を募らせたのだろうか」と戸惑いを見せた。
また、主任航海士とかつて同じ職場だったという5管本部の男性職員は
「淡々と仕事をこなすタイプで、目立つ存在ではなかった。そんな大胆なことをするとは思えない」と驚いた様子だった。
神戸海保の幹部は「神戸からインターネット上に投稿されたとは、想像もしていなかった。
沖縄から動画をどうやって入手したのかわからない」と戸惑うように話した。
別の男性職員は「まさか、神戸の組織からなんて……。国民から英雄視されるかもしれないが、
僕らも組織の人間。個人の判断で国の命運を左右するような情報を流すべきじゃない」と憤った。
漁船衝突事件の直後には、第11管区海上保安本部(那覇市)から、
石垣海上保安部に多くの職員が応援に派遣されたが、神戸からは応援は出ていないという。
海保幹部や職員は一様に、なぜ映像を入手できたのかと首をひねった。
石垣海上保安部の幹部も報道陣を前に、「報道で聞いただけで何も分からない」と繰り返すだけだった。
(2010年11月10日15時12分 読売新聞)
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