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2010年11月6日、中国の甘粛省金昌市永昌県者来寨(しゃらいさい)村の村民が2000年前の
ローマ帝国軍の末裔ではないかとされるいわゆる「落武者伝説」について、学術的に研究する
機関が地元の蘭州大学に設置された。7日付で蘭州晨報が伝えた。
「伝説」が注目されるようになったのは2006年10月、2000年前に失踪したローマ帝国軍の末裔
がこの地に暮らしていると報道されたのがきっかけ。ローマ軍が紀元前53年にパルティア軍と
激しくぶつかったカルラエの戦いの最中に失踪した第一軍隊が東方へ移動する際に匈奴に
捕まり、その後、前漢軍の捕虜になって「驪[革干](れいけん)城」に定住したという説が発表
された。「驪[革干]」とは古代中国人がローマ人を指して呼んだ言葉。
「驪[革干]城」の存在は中国後漢(25年―220年)朝に書かれた歴史書「後漢書」にも記載され
ており、それがこの者来寨にあったのではないかと推断されている。村民には西洋人のように
背が高く、彫が深い顔立ち、青い目といった特徴が見受けられるほか、正月には小麦粉で
「牛の鼻」と呼ばれるパンを作って供えたり、牛を放牧する際に好んで牛同士の角を突き合
わせたりする風習なども古代ローマの闘牛を思い起こさせる。
こうした「伝説」を学術的に検証・研究しようと「蘭州大学イタリア文学研究センター」が発足した。
発足式にはRiccardo Sessa駐中国イタリア大使も出席、「これをきっかけにイタリアと中国の
文化交流が促進されることを期待する」と挨拶した。(翻訳・編集/NN)
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