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中央大学法学部長の橋本基弘教授(51)が6日、高知市内で講演し、
沖縄県・尖閣諸島付近での中国漁船衝突事件の映像がインターネット上に
公開された問題に触れ、「国民の知る権利とのバランスを考え、(映像を)
秘密として保護する実益があるのか」と憲法上の観点から、これまでの政府対応に疑問を呈した。
橋本教授は講演とその後の取材に対し、中国漁船との衝突を撮影したビデオの
流出それ自体については現行法上、「国家公務員法の秘密保持義務違反に問われる
可能性は高い」とする一方、憲法が保護する国民の知る権利の観点から、
「(政府が)『秘密』として保護するだけの実益があるのか、という点を考えなければならない」と指摘。
多くの国民が公開を求めている現状を踏まえ、「(外交的配慮や捜査資料であることなどの)事情が
国民の知る権利より重いのか」「裁判になった場合、争う余地はある」などと述べた。
講演会は、同大創立125周年記念として、高知市本町5丁目の高知会館で開催。
橋本教授は1991~2004年の間、高知女子大学や高知大学で教授、講師などを務め、
県公文書開示審査会委員、県男女共同参画社会推進懇話会委員なども歴任した。
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