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※>>1でなぜ「それほど悪質じゃない」のか、裁判長の説明。
・裁判長「被告人は、もう店に行って江尻美保さんと楽しい時間を過ごすことができないと絶望し、
同人が自分を拒絶する理由が分からず、ただ自分を拒絶する同人に対して、殺してやりたいと
思うほど怒りや憎しみを感じるようになり、抑鬱状態をさらに悪化させて、同人に対する怒りや
憎しみにとらわれていき、ついに本件犯行に及んだ」
「以上のような経緯に照らすと、本件は、誠に身勝手で短絡的な動機に基づく犯行といわなければ
ならないが、他方、当時の被告人は江尻美保さんに対して恋愛に近い強い好意の感情を抱いて
いたからこそ、同人から来店を拒絶されたことに困惑し、抑鬱状態に陥るほど真剣に思い悩み、
もう同人に会えないとの思いから絶望感を抱き、抑鬱状態をさらに悪化させ、結局、同人に対する
強い愛情が怒りや憎しみに変化してしまったことから、殺害を決意するに至ったと認められる」
《若園裁判長は、「相手が自分の意に沿わなくなったから、その相手を殺害した事件である」とした
検察官の要約を「不適当である」と指摘。さらに、店に1年以上通い詰めた林被告と美保さんが
「表面上」良好な関係だったことが、林被告の心理状態の少なからず影響していたとした》
裁判長「これらのことからすると、被告人が本件犯行に至った経緯や江尻美保さん殺害に
関する動機は、極刑に値するほど悪質なものとまではいえない」
「確かに、被告人がペティナイフ、果物ナイフのほか、ハンマーを持参したことは、江尻美保さんに
対する殺害の意図がそれだけ強固であり、障害が生じた場合にこれを排除するつもりであったことを
うかがわせるものということができる」
「しかし、被告人が具体的な障害として、江尻美保の家族のことを考えたことを伺わせる証拠はない」
「また、被告人が鈴木芳江さんを殺害したのは、同人を黙らせて、江尻美保殺害の目的を遂げる
ためであったとしか考えられないところ、被告人は、鈴木芳江の頸部などを少なくとも16回
突き刺すなどしている」(つづきます。ソース待ちです。)
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