【論説】 「子ども手当はバラマキが目的ではない。世代間利害調整である」 ~やりがいはある…倉重篤郎(毎日新聞)at NEWSPLUS
【論説】 「子ども手当はバラマキが目的ではない。世代間利害調整である」 ~やりがいはある…倉重篤郎(毎日新聞) - 暇つぶし2ch1:有明省吾 ◆BAKA1DJoEI @有明省吾ρ ★
10/10/28 23:27:10 0 BE:1964347496-PLT(12066)

政治は利害調整のためにある。小さな調整は弁護士に任せればいい。だが、菅直人政権は、二つの大仕事を迫られている。

一つは、国際的な調整である。今思えば、戦後日本経済のピークは、89年のバブル最盛期にあった。
冷戦構造下、世界の富を少数の先進資本主義国で山分けできた。
が、バブル崩壊と同時に起きた冷戦終結により世界が市場でつながれ、全体の富の成長以上に新興国の取り分が急増し、
日本が相対的に低成長を余儀なくされたのは、「失われた20年」として見てきたところだ。

問題はこれからだ。新興国の食欲は落ちない。が、世界経済全体は環境、資源制約で伸び悩むだろう。
各国は、通貨切り下げ競争とブロック経済化で自らの取り分を少しでも増やそうとする。
日本もこのまま手をこまねいているとじり貧になる。菅政権のTPP(環太平洋パートナーシップ協定)参加問題はその文脈から出てくる。

ただし、この決断でもう一つの国内的な利害調整が必要となってくる。関税をゼロにすれば工業製品は有利になるが、農業が犠牲になる。
前者で稼いだカネを後者の保護・強化に回す合理的な仕組みが必要だ。

さらに重要なのは、世代間利害調整である。子ども手当はバラマキが目的ではない。少子高齢化克服のため、全体の富のうち、
高齢者に手厚く配分されていたものを、将来を担う若者世代に移す、という戦略的な配分変更だったはずだ。
1000兆円という財政赤字も、投票権なき次世代の声なき声に耳を傾け、規律を失った現世代に自己負担してもらう作業が残っている。

言うはやすく行うは難し。農家にも高齢者にも嫌われる。消費税2ケタにも挑戦しなくてはならない。
「負の配分」という戦後政治の未到の領域。しんどいが、これほどやりがいのある政治もない。(論説室)

記事引用元:毎日jp(毎日新聞 2010年10月28日 東京朝刊)
URLリンク(mainichi.jp)


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