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★尖閣ビデオ国会提出、補正早期審議に向け妥協
政府が２７日、沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を撮影したビデオを衆院に提出
したのは、野党の要求に応じることで２０１０年度補正予算案の早期審議入りに向けた
環境を整える狙いがある。
自民党など野党は、補正予算案の審議に応じる条件として、〈１〉民主党の小沢一郎
元代表らの証人喚問〈２〉ビデオの国会提出―などを要求してきた。政府はこれまで
ビデオ提出に慎重姿勢を崩さなかったが、小沢氏が証人喚問に応じる可能性が低いとみ
られる中、「ビデオ提出」のカードを切らざるをえなかった。
ただ、今月２９日にハノイで菅首相と中国の温家宝首相の会談が行われるほか、１１
月には横浜で開かれるアジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）に合わせ、胡錦濤国家主
席の来日が予定されている。
仙谷官房長官はビデオの国会提出が日中関係に与える影響については「あまりないと
考える」と述べたが、全面公開については、政府内で「日中両国で反発を招き、首脳外
交に影響が出かねない」（政府筋）との懸念が強い。仙谷氏らがビデオの提出に当た
り、衆院側に「極めて慎重な取り扱い」を求めたのもそのためだ。
政府・民主党は、ビデオは非公開か限定的な公開にとどめたい考えだ。２７日の衆院
予算委員会理事懇談会で民主党の中川正春筆頭理事は衆参両院の予算委理事に限定した
公開を提案した。
(続く)
■ソース(読売新聞)
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