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★日航、社宅用地を想定の3倍で購入 会合に二階氏同席
日本航空が寮・社宅の用地として和歌山市の山林(11万平方メートル)を購入する際、
1年弱の交渉で土地所有者の主張を受け入れ、想定の3倍にあたる152億円で購入していたことがわかった。
売買にかかわった複数の関係者が証言した。土地は自民党の二階俊博・元運輸相の後援会幹部(当時)が所有しており、
日航との会合には二階氏本人や地元の元県議らが加わったこともあった。
この取引については今年8月、日航の破綻(はたん)要因を調査したコンプライアンス調査委員会
(委員長・才口千晴元最高裁判事)が「価格の適正を含めて不自然な点があると言わざるを得ない」と報告書で指摘したものの、
19年が経過したことで交渉の経緯が「社内資料からは明らかとは言えない」などとして、核心に迫れないままになっていた。
今回の証言で、日航が有力者の言い値に引き寄せられた経緯が発覚。
過去にも海外ホテルの買収などで多額の損失を出してきた経営の放漫ぶりが、改めて裏付けられた。
日航は寮を売却処分する意向だが、5億円前後でも買い手がつかない状況という。
複数の関係者によると、交渉は地元政財界に影響力があり、二階氏と親交があった元和歌山県議(故人)が、
土地所有者側の立場で進めた。元県議は1991年2月ごろから数回、日航担当者らと和歌山市内の料亭などで接触。
二階氏や政治団体関係者も同席したことがあったという。 (続く)
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