10/10/19 10:27:31 0
・米国の元副大統領ウォルター・モンデール氏(82)が駐日大使在任中の1994年、
北朝鮮の核兵器開発による朝鮮半島での戦争の危機に面して日本の役割を想定した
ところ、日本からは有事に同盟相手として期待する協力はほぼなにも得られない-との
判断を下していたことが明らかにされた。
同氏は今月中旬に「よき戦い」と題する自叙伝を刊行し、そのなかで駐日大使時代の体
験を明らかにした。
94年6月、北朝鮮が核兵器開発を宣言し、それを阻もうとする米国や韓国と対決して、
朝鮮半島での戦争の危機が一気に現実性を帯びた。モンデール氏の自叙伝によると、
このとき米側では北朝鮮との軍事対決あるいは衝突の際に、米国の主要同盟国である
日本がどう対応するかを予測せねばならなくなった。
その有事での日本に関する疑問は、(1)韓国が攻撃され、多数の難民が出た場合、日本は
それを受け入れるか(2)国際的な船舶の輸送線を防衛し、掃海活動をしなければならない場合、
日本は協力するか(3)米軍がアジア地域で軍事作戦を実行する場合、燃料や物資を日本経由で
供給できるか(4)米軍のアジアでの戦闘で日本の空港や港湾を使えるのか-などだった。
だが当時、モンデール氏は駐日大使として以上の疑問のすべてに、「日本の明確な対応は
得られず、日米関係上の欠陥が露呈された」との判断を下した。その理由として「戦後、米国の
重大な影響下で書かれた日本憲法が交戦権と国際紛争の武力解決を禁止し、同盟国を助けに
いくという集団自衛の権利も禁じている」ことを挙げ、その結果、米国は朝鮮有事、アジア有事では
同盟相手の日本には頼れないとの認識を明確にした。
モンデール氏はさらに、「北朝鮮と中国が軍事脅威として着実に拡大してきた以上、日本の
役割も拡大されねばならない」として、日本が憲法の制約を除くことへの期待を表明した。
しかし同氏は「日本側は米軍の駐留を望み、アジアの安全保障は米国に委ねることを期待し、
米軍は実際に日本各地に長年、駐留してきたため、米国はいまになって突然、日本に憲法を
書き換えるよう求めることはできなくなった」とも書いている。(一部略)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)