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「救援物資は被災地を襲う第2の災害」とまで言われています。これまでも災害が発生すると、
「水を!薬を!毛布を!」と惨状が伝えられ、多くの物資が送られました。しかし、その後
どうなったかはあまり知られていません。実は、仕分けして被災者に届けるまでに1か月以上も
かかったり、受取手のない古着などは焼却処分されたり、何年も倉庫に保管されたままだったりと、
経費負担も含めて被災地を苦しめてきた実態があります。
新潟県長岡市には中越地震当時、全国から小包で約4万5000個、10トントラック450台
相当の救援物資が届けられ、大変に混乱しました。「大量・一斉・不特定」に送られても、必要な
タイミングで必要とする被災者一人ひとりに届けるには無理があるのです。
そして一昨年12月、同市は原則、個人からの救援物資は受け取らないよう地域防災計画を改訂しました。
ともすると、善意に背く対応と思われがちですが、私は英断と思っています。これまでは善意の名のもとに
「送る側の論理」を修羅場の被災地に押し付けてきました。今後は「受け取る側の気持ち」を第一に考えなければ、
悲劇が繰り返されると思うからです。
被災地に「モノ」が不要なのかと問われれば、当然必要です。しかし、それはいわゆる救援物資でなく、
「マゴゴロ」をキーワードにした届け方を考えなければならないと思うのです。
例えば、子育てボランティア団体が乳幼児に必要なミルク、離乳食などを、被災地の同種団体のニーズを
調査して送り届けたケースや、阪神大震災の被災者が恩返しにと、経験に基づいて必要な日用品を集め、
直接被災地を訪ねて丁寧に声かけしながら手渡した例もあります。
(中略)
つまり、受け取る側の気持ちをよく考え、時期を見計らい、直接、または支援している方に託しながら、
送る側のマゴコロを添えて届けた「モノ」は、被災者を元気づけ、勇気づけることにつながるのです。