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小沢一郎はかねて 「検事総長の任命は国会の決議事項とする」 と主張してきた。
もともと検事総長は 「法務事務次官を務めた者が就任する。選考は検察庁幹部が
行う」 という明治以来の不文律があった。法務事務次官は検察庁エリート検事の
熾烈な出世競争を勝ち抜いたものがなれる。
検事総長は法曹界の頂上に君臨するものである。検事総長を務めあげた者は、国内
の有力大企業の幹部役員に高給で迎えられる。検事総長OBを役員に迎えた企業がこ
れまで業務上の違法行為の嫌疑で検察庁の捜査をうけたことは一度もない。
小沢一郎の主張は、「検察庁エリート検事」 → 「法務事務次官」 → 「検事総長」
→ 「国内有力企業の幹部役員」 という出世の階段を否定するものである。さらに、
外部から選ばれた検事総長が検察庁に乗り込んでくると、年間数百億円という裏金
が暴かれる。
自民党政権時代は検察庁もたかをくくっていたが、昨年にわかに政権交代が現実味
を帯びてくると、強い危機感を覚え、突如として 「政治資金規正法」 を武器に、
形式犯の容疑で小沢一郎をつぶしにかかった。
これまで、検察庁は取り調べの一部始終を自分たちに都合のいいようにマスコミに
もらし、マスコミはそれに盲従して、派手に書きたててきた。
検察庁はもともと小沢一郎の 「不法行為」 を把握して捜査に入ったのではなく、
小沢つぶしが目的で、その筋書きにそった証拠を集めようとしたが、初期の目的を
果たせずに 「起訴猶予」 とした。
そこに登場したのが過激な外国人排斥運動を行っている 「在日特権を許さない市
民の会(在特会)」 代表の桜井誠である。彼が検察審査会に審査を申し立て、検
察審査会のメンバーはマスコミが創った小沢一郎像に合わせて、「強制起訴」 の結
論を出した。いま一番高笑いしているのは在特会の桜井誠である。
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