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「ヒロシマ・ノート」などの著作があるノーベル賞作家大江健三郎さんが２日、広島市中区で「私が『ヒロシマ以後』に学んだこと」と題して講演した。
シリーズ講座「広島の平和思想を伝える」（広島平和文化センターなど主催）の第１回。聴衆約１２００人が、大江さんの平和への思いに耳を傾けた。
大江さんは障害を持つ息子のことで悩んでいたが、原爆症治療に立ち向かう被爆医師と広島で出会い、
「まずは我が子を救うことから始めよう」と思い直したという。
「戦後６５年間、第３の原爆が落とされなかったのは、被爆者による核廃絶運動の働きが大きい。
１０年、２０年とこの運動を延ばし、私たちも続こう」と呼びかけた。
さらに「核抑止は間違っていると国の意思として示すこと。非核三原則を法制化し、世界に賛同を呼びかけること。
平和憲法を守り続けることが、核戦争を防ぐため、私たちのすべきことだ」と指摘。
講演後の記者会見では、８月６日に菅直人首相が「核抑止力は必要」と発言したことについて、
「核抑止力の定義もなくあいまい。これくらい世界をびっくりさせたことはなかったんじゃないか」と批判した。（加藤美帆）
ソース 朝日新聞
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写真 講演後、報道陣の取材に答える大江健三郎さん＝広島市中区加古町
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