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9月30日(木) 沖縄タイムス
「見直すべきは国民の歴史感」
高安 哲夫 37歳(会社員 那覇市)
尖閣諸島での漁船衝突事件で逮捕されていた中国人船長が那覇地検の判断で
釈放され帰国した。世論はこの措置に不服を唱え、併せて菅政権の対応を弱腰とする
非難の声が強い。
だが、悪化する一方の両国関係の打破には中国の要求を聞き入れるしかなく、経済を
含めた大局的見地から見ればこの処置は妥当だ。
むしろ、問題はこの事件だけを切り取って論ずる風潮こそにある。そもそも、この問題の
背景には歴史問題が横たわっているのに注目すべきだ。日本は戦争犯に対してきちんと
した賠償もせず、その後も中国を逆なでする歴史認識を繰り返してきた経緯がある。
中国は、日本の無神経さに、いら立ちと不信感を大きく持っており、今後のかたくなな態度
にはその強い意思表示があったと解釈すべきだ。だから、日本は強気で出るどころではなく、
ましてや中国を悪者扱いするのは大間違いだ。日本は歴史問題にもっと神経を配り、互い
の胸襟を開いた誠心誠意の話し合いが必要だ。