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・菅直人首相にとって2度目となる1日の所信表明演説は約6千字と、内閣発足直後の
6月の演説の約1万字から大幅に圧縮し、無駄を省いた「実務型」の内容となった。
その中で目を引くのは、沖縄・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件が起きたこの時期に、
「主体的な外交の展開」を掲げ、日中関係に比較的大きなスペースを割いたことだ。
首相は、国際社会は「歴史の分(ふん)水(すい)嶺(れい)」とも呼ぶべき大きな変化に
直面していると指摘し、「わが国周辺地域に存在する不確実性・不安定性は、予断を
許さない」と強調した。問題意識はもっともだが、続く次の一節は何を意味するのか。
「国民一人ひとりが自分の問題としてとらえ、国民全体で考える主体的で能動的な
外交を展開していかなければならない」
政府は現在、対米、対中、対露外交で迷走と敗北を繰り返し、「受動的・他律的外交」を
余儀なくされている。それに困り果て、国民に「対応を考えてくれ」とげたをあずけて、
責任回避を図っているかのように受け取れる。
首相は、中国の軍事的拡張路線に対しては「透明性を欠いた国防力の強化や、
インド洋から東シナ海に至る海洋活動の活発化には懸念を有している」と表明した。
さらに、尖閣諸島に関し、「歴史的にも国際法的にもわが国固有の領土であり、
領土問題は存在しない」と改めて強調した。
そう認識しているのであればなぜ、海上保安庁の巡視船に2度体当たりした
中国人船長を「地検の判断」と強弁して慌てて釈放したのか。諸外国に日本の
正当性を理解させられたはずの国連総会で、首相は何も発信しなかったのか。
「中国には、国際社会の責任ある一因として、適切な役割と言動を期待する」
首相は演説でこうも訴えたが、日本の国会で内弁慶的に述べるより、広く
国際社会、何より中国自身にきちんと主張すべきではないか。(阿比留瑠比)
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