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・第176臨時国会は1日開会し、午後の衆参両院本会議で菅直人首相が所信表明演説を
行った。首相は10年度補正予算案の成立を「今国会の最大の課題」に挙げ、参院で
野党が多数を占める「ねじれ国会」が「政策の国会」「熟議の国会」となるよう野党側に
協力を呼びかける。沖縄県・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件については「国内法に
のっとり粛々と処理した」と強調。中国に対し冷静な対処を求めるとともに「透明性を欠く
国防力の強化や海洋活動の活発化」への懸念を示す。
菅首相の所信表明演説は首相に選出された今年の通常国会で6月11日に行って
以来2回目、9月の民主党代表選で再選後は初めて。演説に対する各党代表質問は
6、7日に衆院、7、8日に参院本会議で行われる。
首相は演説の冒頭、「政権を本格稼働させる段階に入った」と宣言。歴代政権が先送り
してきた経済成長・財政健全化・社会保障改革の3課題の一体的実現に取り組む
「有言実行内閣」を掲げる。
補正予算案は「野党からの提言も踏まえ」雇用や地域活性化などを柱に編成する方針を
示し「建設的な協議」を呼びかける。社会保障改革についても消費税を含む税制と一体的に
議論する場を政府・与党で設け「野党とも意見交換をしていきたい」と表明する。
3課題を解決する鍵として「地域主権改革の推進」も強調する。「これまで実感のある
変化は生じていない」と民主党政権1年の反省を盛り込み、「壁を打ち破るため」として、
9月の民主党代表選で小沢一郎元幹事長が強く訴えた「ひも付き補助金の一括交付金化」に
着手することを明言。11年度予算編成では「各府省の枠を超えて投資的資金を集め、
自由度の高い交付金に再編する」と公共事業費を中心に進める考えを表明する。(>>2-10につづく)
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