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国際ジャーナリストの落合信彦氏は、1960年代に初めてアメリカに渡って以来、何度となく取材でアメリカを訪れているが、
一般市民が日本の首相の名前を覚えていた例がないという。そもそも印象に強く残らない上に、
コロコロと代わるから、一向に名前が浸透しない。
その唯一とも言える例外が小泉純一郎元首相だった、と落合氏はその存在感を指摘する。
渡米した時に、特に日本と取引があるわけでもないビジネスマンからも
「なぜあのコイズミという男はあんなにブッシュと仲がいいのか?」とよく質問をぶつけられたものだった。
それだけ小泉に存在感があったということである。
もちろん「アメリカのポチ」などと揶揄され、対米追従外交だと批判があったのは事実だ。
しかし、日本の輸出企業を守るためのドル買い・円売り介入を大胆に実行できたのは、
良好な日米関係が背景にあったからこそだとも言えるだろう。
私は小泉のリーダーとしての存在感が高い理由は「ブレない」という点にあると考えている。
それはつまり、自分自身の判断で決断し、その結果に対する責任を取る覚悟があるということである。
イギリスで初の女性首相となった“鉄の女”ことサッチャー女史は「コンセンサス(合意)という言葉は大嫌いだ。
私が決断して、その結果の責任は私が取ればいい。それだけのことだ」と、私のインタビューに対してはっきりと答えた。
小泉にも同様の特質が見て取れる。2005年、小泉は郵政民営化を唱え、法案が参議院で否決されたら
衆議院を解散した。解散に異論を唱える閣僚もいたが、その人間は罷免された。
結果として選挙で勝利するわけだが、もちろん敗北していれば責任を取るのは小泉であった。
ブレないでリスクを取って決断し、その責任を取る覚悟ができているという点で、小泉とそれ以降の日本の首相は全く違っている。
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