【朝日/天声人語】「粛々と処理」…互恵の衣の下から大国主義が見え隠れする中国、法治国家の試金石にして、正念場at NEWSPLUS
【朝日/天声人語】「粛々と処理」…互恵の衣の下から大国主義が見え隠れする中国、法治国家の試金石にして、正念場 - 暇つぶし2ch1:空挺ラッコさん部隊ρφ ★
10/09/22 18:52:46 0
 「粛々」という表現を使ってよく知られているのは、江戸時代の儒学者、頼山陽の漢詩だろう。「鞭声(べんせい)
粛々 夜河を過(わた)る……」。武田軍とまみえる上杉軍が、馬に鞭打(むちう)つ音もひそやかに川を渡る。
静かでおごそかな様を表す言葉である
▼だが、近年は政治家や役人に軽く乱用されてきた。本来の重みを失ったと嘆く声も聞くが、さて、前原外相はどうか。
尖閣諸島沖での海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突をめぐって、「国内法に基づいて粛々と処理をする」と述べた
▼軽い形容ではなく、この粛々は「毅然(きぜん)」と読みたい。法治国家の重みをのせた一言だろう。そして、その
「粛々と処理」に中国側の反応が激しい。官民が入り乱れての対抗措置は居丈高だ。これでは理性的な日本人にも反感
のガスがたまりかねない
▼中国側は閣僚級の政府間交流の停止を決めた。東シナ海ガス田開発の条約交渉の延期や、上海万博への青年訪問団の
受け入れ延期などを一方的に通告してきた。あれやこれや、「互恵」をうたう衣の下から大国主義が見え隠れする
▼かつて小泉政権下で日中関係は凍りついた。その後、温家宝首相の「氷を溶かす旅」と、胡錦濤主席の「暖かい
春の旅」の訪日で関係は改善した。とはいえ日中は、歯車が狂えばたちまち厳冬に戻る不安定を抱えている
▼たしか老子だったと記憶する。相手に負けを意識させない勝ち方というのを説いていた。固有の領土に毅然はむろん
だが、そうした収め方を探れるか否かで、菅内閣の器も問われよう。試金石にして、正念場である。

ソース:朝日新聞
URLリンク(www.asahi.com)


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