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東京大学情報理工学系研究科の研究チームは10日、
本をパラパラとめくりながらスキャニングできる超高速書籍スキャナー
「ブックフリッピングスキャニング」を開発したと発表した。
その仕組みは、秒間500枚の写真が撮影できる高速カメラを用いて、
パラパラとめくられるページの内容を1分間で170ページ分、記録するというものだ。
ページをめくる際に発生する紙面のたわみは、赤外線レーザーを照射して作成した
3次元モデルに基づいて平らな紙面に修正する。
2年以内にも、書籍1冊を1分でデジタル化できる超高速スキャナーの試作機を
完成させる計画だ。
AFPの電話取材に応じた研究チームの渡辺義浩特任助教によると、
既存技術を用いたスキャニングシステムとしては世界最速。
現在の試作機は人の手でめくる仕組みだが、将来的にはロボット方式を採用し、
ページめくりを自動化する計画だ。
また、「ブックフリッピングスキャニング」に用いられた高速で移動する物体の
3Dイメージを瞬時に収める技術は、ロボット工学や工業・自動車デザインまで
幅広い分野で活用できるという。
研究チームは、2年以内の実用化を目指して、今月から大日本印刷との共同研究を
スタートさせた。
国内では多くの印刷会社が、米アップルのタブレット型携帯端末「iPad(アイパッド)」や
米インターネット小売大手アマゾン・ドットコムの電子書籍端末「キンドル」向けの
電子書籍分野に進出を始めている。
ソース:AFPBB
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