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天にいる妻も『ありがとう』って言ってくれると思います－－。８人が死亡、約６００人が重軽傷を負った
松本サリン事件の被害者で、第一通報者の河野義行さん（６０）が、岡谷市の鉢伏山荘で妻澄子さん（享年６０）
の追悼コンサートを開いた。１０日夜、標高１８００メートルの山荘に招かれた知人らは眼下に広がる夜景を
眺め、澄子さんの愛用した電子オルガンの優しい音色にひたった。河野さんは「これで区切りがついた。人生を
リセットしたい」と話し、近く鹿児島市に生活拠点を移す。
演奏者は兵庫県西宮市のピアニスト、大久保和慧（かずえ）さん（４８）と、大阪府吹田市のオルガニスト、
松本理恵子さん（２７）。大久保さんは、澄子さんがいた障害者支援施設でコンサートを開いたことがあり、
その縁で河野さんが演奏を依頼した。「気持ちよく弾いてもらえるのでは」と鉢伏山荘に会場を決め、もともと
置いてあったピアノに加え、自宅の電子オルガンを運び込んだ。
午後６時、空があかね色に染まり、コンサートは始まった。２人は息を合わせてジャズなど１４曲を披露。中盤
では、澄子さんが大好きだった米国の女性シンガー・ソングライター、キャロル・キングの「Ｉｔ’ｓ ｔｏｏ
ｌａｔｅ」を大久保さんが演奏した。「追悼の気持ちだけでなく、同じミュージシャンとして音楽を共有したい
という思いを込めて弾いた。生前、意識のない澄子さんに曲を聞かせた時、体が少し起きあがって反応したことを
思い出した」と大久保さん。松本さんは「奥さんへの思いがこみ上げてきて目が潤んだ。ずっと弾いていたいと
思った」と感想を述べた。
>>2以降に続く
ソース：URLﾘﾝｸ(headlines.yahoo.co.jp)