10/08/21 19:33:01 0
(>>2の続き)
実務に精通していないフリーライダー正社員の中には、クレーム対応まで非正社員に丸投げする人も出てくる。
一緒に問題解決を考えようとするのではなく、責任だけ非正社員が負わされる。
その間、さすがに非正社員だけ残して帰るわけにはいかないので、ムダに会社に残る。
中には、一所懸命にトラブル対応している非正社員の横で、フリーライダー正社員がパソコンゲームなどに興じている職場もあるという。
彼らは、その間残業代を稼ぐこともできる。もちろん問題解決できれば、その手柄はフリーライダー正社員のものになる。
社員間の健全な関係性が構築されている職場で働く読者にとっては、信じられない話かもしれない。
確かに、前述の内容は極端なケースかもしれない。しかし実際、これと同様・同類の現状に悩んでいる派遣・契約社員と思われる方々から、
本コラム宛てに多数のレターをお寄せいただいている。
このことは、程度の差はあれ、正社員という立場を使ってフリーライドをすることが見過ごされている職場があることを、物語っている。
立場が弱い非正社員が直面する「サイレントコンプレイン」の壁
なぜ、そのような実態を企業側が見過ごしてしまうのか。その背景には、拙著で述べているような、
フリーライダーに対する「サイレントコンプレイン」の壁があると考える。
サイレントコンプレインとは、「声にならない声」のことである。非正社員にとって、雇用の継続は切実な問題である。
期限の定めがない正社員と比べて、そのプレッシャーや深刻度には大きな差がある。
そのような状況下において、「管理する側が正社員」という構図になっている職場の場合、当該正社員に問題があり、
そこに大きな不満があったとしても、なかなか口に出して言えるものでもない。それが人間の現実である。
正社員に嫌われて雇用の継続が断絶したら、生活に大きな支障をきたすからである。
仮にその不満を訴えるにしても、窓口はどこにしたらいいのだろうか。前述のように、非正社員の雇用管理をしている購買部のような部署に伝えれば、
問題はスムーズに解決されるのだろうか。
続く