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・われわれは日本に住んで身の回りが少しずつ変化するのに対応し、みんな幸せを求めて
日々頑張っている。だが、このごろ面白くないことが増えてないか。
今現在この世で最大の変化は、中国が立派な発展を遂げつつあり、圧勝するはずだった
米国がさほどでもないことだ。同時に韓国やメキシコだけでなく、だめだったはずのロシアが
強国として復活し、インド、ブラジル、インドネシアなどが頭角を現し、アセアンの国々や
アルゼンチンなど、次々と世界の舞台に名を挙げてくる。
それらに比べて、どうも日本は落ちぶれるばかりではないか。アジアナンバーワンさえ怪しい。
苦労し、勇気を奮って選んだ民主党政権もやらせてみたら案外だめだった。口先ばかり
達者な素人集団にすぎない。やること言うことの端々すべてが野党根性抜けずで、国を運営
する責任を理解していない。現状の彼らに将来の日本を任せることなどできようもない。
代わるものがいないから我慢するしかない。せつない選択だから、われわれは不安で不満なのだ。
だが、世界を見渡すと、立派なリーダーも、責任政党も、確固たる仕組みも極めてまれな
ことに気付く。ちょっと前まで、われわれは先進国といわれるごく少数の国々のグループに属し、
格差と貧困が主流のそれ以外の大多数の世界を見下しながら、幸せな井戸の中で安住していた。
例えば、世界平和に「貢献する」などと公然と言ってきた。どの国も苦しみながら内外と闘い
ながらやっと食っているのに、日本だけは戦いません、貢献だけしますと…。究極のきれいごとだ。
消費税もそうだ。5%しか払っていない福祉充実の先進国はほかにない。増税はいやと、国の借金で
賄った。自民党と中央官僚が開発した日本方式はこの間、世界最高の住みやすい日本をつくってきた。
だが、ありもしない余裕をこいている20年の間に並みの国になった。だから、井戸から
出て、慣れない並みの国扱いに、われわれの気分がよくないのは当たり前なのだ。
でどうする? おい。これから。
毎日新聞主筆の任務を今年終え、福島民報で書かせてもらうことになった。故郷への恩返しがしたい。(抜粋)
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