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加藤被告は法廷で、「私が甘えるような形で、彼女のおなかのあたりに抱きつくことがありました」
と説明し、揚げ句、「彼女は自分が強姦されそうだったと。でも私は強姦するつもりはなく、
事実でないことで責められた」と“冤罪”を訴えた。
検事からセックスやエッチ行為の意図を問われても、「そうではないです」
と否定し、性欲もなかったと証言した。加藤被告の記憶は「抱きついただけ」で、
自分のカバンに隠し持っていたコンドームのことも「覚えていない」と言う。
検事調書の中では、「彼女のおしりあたりにチンコを押し当てて何度か腰を振った」
と語っているが、これも事実ではないと主張した。
逮捕後に作成された警察や検察の調書について、加藤被告はこう語っている。
「調書は当時の『予想』に過ぎません。現在の『考え』とは違います」
現在までに「考え」が変わった理由を問われると、こう説明した。
「変わったというか、これまで考えてきて、真相に行き着いたという感じです。
公判前整理手続きでいろいろと情報を見せられて、いろいろ考えて、つながってきたというか……」
つまり自身の思索の結果、動機を一つに絞った。そのため、事件後に自ら述べ、
検察側に提示されたさまざまな要因はことごとく否定することになったようだ。
自身の顔や容姿、彼女ができないことへのコンプレックスは、事件前には抱いていなかったと主張する。
曰く、事件の2年前、出会い系サイトで知り合った女性に顔写真を送った途端に音信不通となり、
コンプレックスを抱いたことはあった。その後も周囲に悩みを語り、掲示板につづってもいたが、
掲示板で自虐的につづるうちに現実を受け入れられた。掲示板に「ブサイク」とつづったのはぜんぶ自虐ネタに過ぎず、
もう悩んでいなかったという。
事件前も彼女が欲しくないわけではなかったが、借金などで生活が不安定で、彼女ができたら迷惑がかかるため、
それどころではないと思っていたと言い、こうも付け加えた。「自分は彼女ができないとは思っていなかった」
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