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◇ブルジョアの愉快な私生活/イ・ジウン著/381ページ・2万4500ウォン
フランス、パリの西北約80キロ離れたジヴェルニーにある印象派画家クロード・モネの家。そこに
モネの原作は展示されていない。その代わり寝室、食堂はもちろん廊下まで19世紀日本の浮世
絵画家らの版画ばかり数百点がかかっている。異国の地で会う「倭色文化」に韓国の観光客らは
眉をひそめるが日本の観光客らは意気揚々とした表情だ。
19世紀ヨーロッパに吹き荒れた‘ジャパニズム(Japonisme)’はゴッホ、ロートレックなど印象派画
家だけに影響を及ぼしたのではなかった。浮世絵が描かれた丸い日本式団扇は当時、ヨーロッパ
女性たちにとって最高のファッション小道具だった。
かなりのブルジョア家庭の居間には日本産漆器家具、陶磁器、仮面などがインテリア小道具とし
て旋風的人気を呼んだ。‘ジャパニズム’はいくつかのマニア芸術家の好事を越えて巨大な社会
的、文化的トレンドであった。
著者は「日本はヨーロッパ人が行くことができる最も遠い国だったので最も憧れる国になれた。19
世紀日本文化に対する熱狂の根底には未知の新世界に向けたブルジョアたちのドキドキするとき
めきがあった」と分析する。
フランス、クリスティで美術史を専攻した韓国人として初めてフランスでアンティーク鑑定士の資格
証を取得した著者は19世紀都市、汽車、家具、レストラン、女性、万国博覧会などをキーワードに
ブルジョアたちの日常を紹介する。
19世紀の新聞、デパートカタログなどフランス国立博物館古文書室などで収集した500余りの図
版を通じて当時の生活像をドキュメンタリーのように見せる。復古の風が吹いた19世紀当時、ブ
ルジョアたちが熱狂した家具は‘贋物’だった。
居間には荘重な感じのルイ14世式家具を入れてサロンには優雅な花装飾があるルイ16世式家
具を満たした。各時代のスタイルを区分できる歴史的知識を土台に精巧で豪華な複製品で居間を
整えることが19世紀‘金持ちの好み’だった。現代人が名品贋物を消費する心理と共通する。
(後略)
チョン・スンフン記者
ソース:東亜日報(韓国語) [文学芸術]19世紀ヨーロッパ、贋物と日本に熱狂する
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