11/11/25 17:40:45.26
∞「ノーベル賞自体が目的になってはだめ」ノーベル物理学賞選考委員会ボルゲ・ヨハンソン委員長
「私はよく“あまり働きすぎるな、考える時間を持て”と声をかける。自由な思考力を養うことが
重要だからだ」
東国大学本館(ソウル市中区筆洞)中講堂で24日、ノーベル物理学賞選考委員会のボルゲ・ヨハン
ソン委員長(69)が「新興物質の主要研究課題、基礎科学支援とノーベル賞」というテーマで講演を
行った。講演後、ヨハンソン委員長は本紙の単独インタビューに応じ「ノーベル賞が科学研究の目標
になってはいけない。自由な創意を持って、よい科学を楽しく学ぶことが重要」と強調した。
スウェーデン王立工科大学物理学科に教授として在籍しているヨハンソン委員長は、昨年からノー
ベル物理学賞選考委員会の委員長(任期3年)として活動している。今年4月からは、東国大学研究
競争力協会員会の諮問委員長も務めている。
ヨハンソン委員長は「25年前に韓国を初めて訪れたが、その後、訪問する度に韓国の発展速度に
驚いている。韓国の科学も世界的に注目されているだけに、遠からずノーベル賞受賞者が出るもの
と期待している」と語った。
ヨハンソン委員長は、昨年ノーベル物理学賞を惜しくも逃した韓国人科学者のキム・フィリップ教授
について「私たちは毎年、授賞が終わると数十件の異議申し立てを受ける。全ては50年後に明かさ
れるだろう」と語った。
昨年のノーベル物理学賞は、夢の物質といわれるグラフェンを発見した功績で、英国マンチェスタ
ー大学のアンドレ・ガイム教授(53)とコンスタンチン・ノボセロフ博士(37)が受賞した。ところが、グラ
フェンの存在を実験で確認した米国コロンビア大学のキム・フィリップ教授(ソウル大学物理学科出
身)は受賞リストから除外され、非難が起った。
ヨハンソン委員長はインタビューで「ノーベル賞そのものが科学を学ぶ者の目的になってはいけな
い」と繰り返し強調した。「ノーベル賞は、科学を学ぶ者に対する一つのボーナスに過ぎない。それ
自体が目的になったら、失敗しやすい」
インタビューの最後にヨハンソン委員長は、ノーベル賞の受賞を夢見る韓国の若者たちに「ノーベ
ル賞について考えるな。素晴らしい科学のことを考えて突き進めば、いつか(ノーベル物理学賞授賞
式が開催される)ストックホルムに来ることができる」とアドバイスした。
ヤン・モドゥム記者
ソース:朝鮮日報日本語版 2011/11/25 11:17
URLリンク(www.chosunonline.com)
画像:ボルゲ・ヨハンソン委員長/写真=朱完中(チュ・ワンジュン)記者
URLリンク(www.chosunonline.com)