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裸一貫からスタートし、年間売上高30兆ウォン(約2兆円)の企業を一代で築き上げた韓国生まれの企業家、
韓昌祐(ハン・チャンウ)マルハン会長(80)は自身の財産を社会に還元する意向を明らかにした。
韓会長は2011年11月4日、釜山で開催されたイベントに出席した際、報道陣に
「韓国と日本の間に何か一つ残したい。最近はずっとそのことばかり研究し、構想している」と語った。
そして「私が稼いだ金は全て出す。息子に会社を譲り、妻には生活できるだけの財産を残したが、
それ以外の私の個人財産は韓日両国の友好発展のために使われると断言できる」と述べた。
韓会長は日ごろから「社会奉仕をしない人は実業家ではない」「お金はきれいに稼ぎ、
きれいに使わなければならない」と話している。
韓会長は1976年に米国研修中の事故で亡くした長男の名にちなんで、90年に東京に設立した
「韓哲(ハン・チョル)文化財団」の基金を1400億ウォン(約100億円)に拡大し、韓日両国の
文化交流と社会奉仕活動を強化するとしている。昨年、出身地の慶尚南道泗川市に50億ウォン
(約3億5000万円)を投じて設立した教育文化財団にも、さらに50億ウォンの追加支援を行う予定だ。
マルハンはパチンコ企業だが、東大卒の社員もいるほど社会的に尊敬される企業に成長した。
それには韓会長の哲学がベースにある。韓会長が提唱する「マルハンイズム」は「人々に生きる
喜びと安らぎの場を提供し、心身のリフレッシュとあすへの仕事の糧となることを念願し、
幸せで希望に満ちた明るく楽しい社会づくりに貢献する」ことだ。このような信念に基づき、
パチンコ事業収益金の1%を地域社会への貢献活動に寄付している。マルハンは数多くの
社会貢献活動や従業員への差別のない待遇を土台に急成長を遂げた。
韓会長は「パチンコ屋は脱税をする」「暴力団と結託している」という否定的な認識をぬぐい去ろうと、
きちんと税金を納め会社経営を透明化してきた。そのような誠実な納税実績や社会貢献活動が認められ、
日本政府から勲三等瑞宝章を、韓国政府から国民勲章無窮花章を受章している。韓会長は02年に
日本国籍を取得したが「居住国の国籍を取って国会議員になったり、大統領になるのが愛国だ。
日本で韓国名を持つ日本国民が増えるべき」と自身の考えを述べた。
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