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韓国輸出産業の「ドル箱」の一つとされる造船業の業績が今年下半期に入り大幅に
悪化している。2008年の金融危機以降、安値での受注を繰り返したことが原因だ。
金融監督院の公示システムによると、大宇造船海洋の2011年第3四半期(7‐9月)
決算は、営業利益が1931億ウォン(約133億円)で、前年同期に比べ56%の減益だった。
営業利益率は6.8%で、第1四半期(13.7%)、第2四半期(10.7%)に続き、低下を
続けている。
現代重工業は第3四半期の営業利益が36%減の5377億ウォン(約371億円)。営業
利益率は9.1%で、第2四半期(11.2%)を下回った。サムスン重工業の営業利益率も
第2四半期の10.3%から第3四半期は6.4%に低下した。
造船業界ビッグスリーの業績がそろって不振なのは、金融危機以降の安値受注が
原因とされる。造船業の売り上げは、受注から2‐3年後に少しずつ計上される。金融
危機直後の2009年には世界的に船舶発注量が3分の1に落ち込み、造船各社は生き残りを
かけ、安値で船舶を受注した。現在の業績に反映されているのは当時の受注分だ。
問題は、急落した船舶建造価格が今年に入っても回復していない点だ。市場調査会社の
クラックソンによると、今年の船舶建造価格は造船業の好況時(2007‐08年)の70‐80%に
とどまっている。このため、韓国造船業界が世界の船舶発注量の半分を確保したとしても、
今後数年間は収益率の改善が見込めない状況だ。その上、ポスコなど鉄鋼各社が今年4月に
造船用の厚板価格を1トン当たり95万ウォン(約6万6000円)から111万ウォン(約7万7000円)に
引き上げた。HMC投資証券のヨム・ドンウン責任研究員は「船舶価格はそのままで、製造
原価が上昇しており、来年は今年より業績が悪化する」と予測した。
専門家は高付加価値の海洋部門に積極的に進出する以外に活路はないとみている。中国
との価格競争が激しいばら積み船、コンテナ船などは利益が上がらないが、ドリルシップ
(石油掘削船)などの海洋プラントと関連資材部門はまだ市場開拓の余地がある。例えば、
ドリルシップの建造原価の20%を占める掘削システムは、米NOVとノルウェーのアケルが
市場を二分し、平均20%台の高い営業利益率を維持している。
韓国造船協会のハン・ジャンソク副会長は「海洋プラントの設計、資材などの分野に
本格的に進出しなければ、韓国造船業の付加価値を高めることはできない」と指摘した。
扈景業(ホ・ギョンオプ)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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